日本の暗号小説
作者名 江戸川 乱歩
経歴 1894年、三重県名張市生まれ(本名:平井太郎)
早稲田大学経済学部卒
回覧雑誌「白虹」発刊、最初の探偵小説「火縄銃」執筆
貿易商社、タイプライター販売、古本屋、大阪時事新報記者等
日本ミステリーの開祖、探偵作家クラブ創設・初代会長、日本推理作家協会初代理事長
1954:江戸が乱歩賞制定発表、紫綬褒章受章、1965:逝去
本名:平井 太郎
主要な作品 1922:「二銭銅貨」:新青年掲載でデビュー
「一枚の切符」、「D坂の殺人事件」、「心理試験」、「屋根裏の散歩者」、「人間椅子」、「蜘蛛男」
「魔術師」、「黄金仮面」、「怪人二十面相」、「少年探偵団」、「陰獣」、「暗号記法の分類」
1952:評論集「幻影城」:第5回探偵作家クラブ賞受賞

作品名 黄金仮面
江戸川ー黄金仮面 初出誌:キング:S5.9〜S6.10

発行日:1993.9.24
出版社:東京創元社
形式:創元推理文庫
目次
金色の恐怖、大真珠、恐ろしき喜劇、黄金のヤモリ、大空の縊死体、怪しき声、美子姫、小美術館、浴場の怪人、A・Lの記号、意外!意外!、鎧武者、奇妙な呼吸器、第2の殺人、恐ろしき水罠、名探偵の腹痛、黄金仮面の恋、怪賊現る、恋の魔力、悪魔の妖術、金色の錯覚、月光の怪異、「モロッコの蛮族」、名手射撃、死体紛失事件、大夜会、「赤き死の仮面」、金色の死、アルセーヌ・ルパン、ルパン対明智小五郎、人体溶解術、ひらけセザーム、驚天動地、アトリエの怪、異様な自殺、密室、仏陀の聖堂、白き巨人、三つのトランク、闇の中の巨人、白毫のガラス窓、大爆発、落下傘
ストーリーの概要
展覧会場からあるいは公爵邸から、まんまと目当ての品物を盗み出す怪人が出現した。しかもその顔は不気味な黄金の仮面に隠されており、正体が不明である。事件解決に乗り出した名探偵明智小五郎は、その怪人に振り回され切歯扼腕するばかり。
暗号について
フランス語と奇妙な記号で書かれた紙面。それとマントルピースに書かれた飾り玉。
作品名 黒手組 (「暗号ワンダーランド」、「二銭銅貨」所収)
初出稿:「新青年」:T14.3 目次

「なし」
ストーリーの概要
明智の伯父の娘・富美子が黒手組に融解され身代金1万円を奪われてしまう。誘拐された前日に、富美子宛に変な葉書が来ていた。明智はその葉書を預かり、2・3日中に解決すると約束する。
暗号について
一見何ということもない葉書の内容に暗号が。分置式と換え字式の混合。
作品名 二銭銅貨
初出版:「新青年」:T12.4

発行日:S62.9.25
出版社:講談社
形式:江戸川乱歩推理文庫@

*(13の暗号所収)
その他多数
目次

「なし」(短編)
ストーリーの概要
小酒井博士の「二銭銅貨」を読むから。(ストーリーについてはいまさら触れる必要はないと思うので)
外国の探偵小説をあさっていたのも、実は日本にこれという探偵小説がなかったからである。ところが、「二銭銅貨」を読むにいたって自分は驚いた。「二銭銅貨」の内容にまんまと一杯喰わされて多大の愉快を感じたと同じ程度に、日本にも外国の知名の作家の塁を摩すべき探偵小説家のあることに、自分は限りない喜びを感じたのである。
暗号について
「二銭銅貨」はどの点が優れているかというに、読者の既に読まれた如く、あの巧妙な暗号により、ひたすらに読者の心を奪って他を顧みるいとまをあらしめず、最後に至ってまんまと背負い投げを喰わす所にある。(略)点字と六字の名号とを結びつけた手腕は敬服の外はない。この点は地下のポオも恐らく三舎を避くるであろう。(略)
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