海外の暗号小説
[オ行 作品]
作品名 囮のテクニック  暗号編   (DECOY)
著者名 ダドリ・ポープ   (Dudley Pope)     (訳:田中 航)
発行日:S60.9.20
出版社:至誠堂
形式:四六判(ソフト)
目次
「なし」
ストーリーの概要
 ヨークは対潜水艦戦情報部長ワッツ大佐と共に、チャーチル首相から直々に命令を受ける。
 現在、ブレッチリーが解読可能なドイツのUボートが使用しているエニグマ2号機のハイドラ暗号が、近々新しいエニグマ3号機のトライトン暗号に切り替わるという情報を入手した。
 トライトン暗号はエニグマ3号機とその使用規定を手に入れなくては使わなければ解読に1年かかってしまうという複雑な暗号である。 どれでは、Uボートによる被害が多く戦争に勝てない。

 任務は、「このエニグマ3号機をドイツ軍に悟られないように奪取せよ」というものであった。
 ドイツ軍にエニグマが奪われたことを覚られないよう、Uボートを沈没したと見せかけて乗っ取る計画を立てたヨークは、同僚のジェミーと元締め、数人の部下と共に、Uボートの頻繁に出現する大西洋の海域に向かい、救助を待つ商船員に化けて救命ボートで漂流を始める。
 そして漂流8日目、遂に海面に潜望鏡が現れた。

 ヨークたちは、計画通り,Uボートを乗っ取り、帰途に着くが、無線機が壊れていたため、ワッツ大佐と連絡が取れない。これでは、見方の英海軍に撃沈されてしまう。さてどうする!
暗号について
* ドイツのエニグマ暗号機について、比較的詳細に描かれている。
 ・ エニグマ1号機・・・開戦時にポーランド人がドイツから盗み出したの暗号機
 ・ エニグマ2号機・・・開戦数ヵ月後に改良・・・ハイドラ暗号・・・1年かけて解読成功
 ・ エニグマ3号機・・・新暗号機・・・トライトン暗号
* 暗号機の重要性と暗号解読の役割
* 暗号機の構成、使用法
* ブレッチリーパーク(BP)における暗号解読の説明、エニグマの使用法
* 捕獲したUボートにおけるエニグマ3号機の使用・・・受信した独の命令の翻訳
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