日本の暗号小説
著者名 安達 征一郎
作品名 暗号がいっぱい      (少年探偵ハヤトとケンD)
発行日:1989.3
出版社:偕成社
形式:新書(K.ノベルス005)
目次
1 すし用語の暗号
2 悪いうわさ
3 フランス帰りのさぎ師
4 おばあちゃんの探偵熱
5 うらぎり三人組
6 ついに暗号をとく
7 幽霊寺の冒険
8 西洋オカマとお岩さん
9 花の暗号
10 洞窟のわな
11 神主さんのあずかりもの
ストーリーの概要
ケンの家は「浜鮨」というすし屋。その浜鮨の常連、宝石商の中江光太郎氏が亡くなった。
中江氏は、財宝の隠し場所を暗号で残した。ケンは、中江氏のめいにあたる小山田夫人から暗号の解読を頼まれる。
その暗号文は、すし好きの中江氏らしく、すべてすし用語で作られていた。これは、すし屋の息子のメンツにかけて解読しなければならない。
ケンは、ハヤトの協力を得ながら解読に挑戦するが、おばあちゃんは、フランスから帰ってきた中江氏の「おい」の甘い言葉にだまされ、ケンを裏切り甥の仲間になる。
暗号について
*最初の暗号
 遺言書に書かれたすしネタの羅列、二つの○印の暗号。どう解くか?鍵は中江氏の遺言書に書かれていた「おまえたちがわたしという人間を良く知っていたら、そして宝石を受け継ぐにふさわしい知恵をもっていたら、暗号は解けるだろう。」という文。
 ・中江氏は、光り物が嫌いだった。
 ・遺言書の日付が4月8日。そして中江氏は、大事なことをするのは「4」と「8」の付く日。
 この鍵から、すしネタから光り物を除き、残ったネタを10字づつ書き、その4行目と8行目を読むと解読できた。

*2番目の暗号
 解読した文を頼りに宝石の隠し場所に行くとそこには第2の暗号が!
 今度は、花の名前の羅列暗号が二つ。
 ・二番目の暗号は、4行目と8行目を読むと簡単に解読できた。しかし、これは簡単すぎるので、罠ではないか?
 ・中江氏は俳句が好きだった。俳句の季語を調べると一番目の暗号の花の名前には四季に応じた名前が。しかし、春の名前以外は少ない。春以外の花の名前を除き、10字づつ縦書きにして、4行目と8行目を読むと、解読が出来た。
  二番目の暗号文を同様に解読しても、意味不明。やはり二番目の暗号文は罠だった。「おい」はそれにかかり、洞窟に閉じ込められる。
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