日本の暗号小説
作者名 太田 俊夫
作品名 暗号は女の匂い
発行日:1987.3.31
出版社:徳間書店
形式:新書
目次
序章 高野川殺人事件
第1章 不運な出会い
第2章 赤い車と黒い車
第3章 プラハの秋
第4章 懸崖の死体
第5章 喫茶店「再開」
第6章 白蛇の誘い
第7章 消えた熊野女
ストーリーの概要
京都・高野川で若い女性の水死体があがった。
検死の結果、祇園のホステス・石田彩子、他殺と判明。捜査にあたった北警部補は、彩子の自宅で、四数字が暗号のように並んだ奇妙な書類を発見する。
容疑者として、愛人の平京大教授・朝生重孝が浮かび、専攻の化学繊維技術の情報を国外へ流すための暗号ではないかと尋問をうける。
書類送検され、失意のうちに自殺を遂げる朝生。
一方、殺人犯を追う北は、父の無実を晴らすため留学先のチェコスロバキヤから帰国した杳子の協力を得て、暗号の謎に挑む。
暗号について
著者が、旧日本軍の暗号兵として従軍した経験を持っているので、暗号について推理小説にしては詳細に書いている。
例えば、
・太平洋戦争において外交暗号、海軍暗号が米国に解読され、敗因の大きな要因になったこと。しかし、日本陸軍の暗号は解読されなかった。これは無限乱数表を使用したから。
・特にミッドウェー海戦の敗北、山本五十六司令官の撃墜事件
・日本陸軍の暗号の使用法
・米国には、ヤードレーとフリードマンの暗号の神様がいた。日本には原久がいた。

本書ストとーリーにおける暗号
・ 四数字が並んだ暗号のメモ
 6328 0220 3697 0180
 4756 0150 9874 0110
・ 開発中の化学物質の配列表か?
・ 2種類の数字表がある・・・非算術計算をするのか?
・ 0220、0180等は暗号ではなく実数か?
・ ファームコードの数字だった
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