日本の暗号小説
作者名 坂口 安吾
作品名 アンゴウ    (「坂口安吾全集06」所収)
初出:「サロン別冊特選小説集・第二輯」;1948.5.20

発行日:1998.5.22
出版社:筑摩書房
形式:A5変判
目次
なし(短編)
ストーリーの概要
矢島は古本屋で一度は彼も所蔵したことのある本「日本古代に於ける社会組織の研究」が目についた。 頁をくると、扉に「神尾蔵書」と印がある。戦死した旧友の蔵本に相違ない。矢島はなつかしさに、その本を買った。
頁の間から一枚の見覚えのある用箋が現れた。紙面には数字だけ記されていた。まさか暗号なのか、三十四頁十四行十四宇目、四字まですゝむと、彼はにわかに緊張した。
 矢島は妻のタカ子のことを考える。 神尾と関係を持ったのか?
矢島は仙台出張の際、神尾の細君のいる家を訪問し、その本があるか確認する。するとあると言う。不思議だ?
神尾の蔵書印つきの本はどのような経緯で古本屋に流れたのか?用箋に書かれた暗号文は誰が書いたのか?
暗号について
* 用箋に書かれていた数字:(一部)
   34 14 14、  37 1 7、  36 4 10、  54 11 2、  370 1 2・・・・・
   → 「いつもの処にいます七月五日午後三時」
   (本を使用した暗号)
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