日本の暗号小説
作者名 和久 峻三
作品名 悪魔のパスワード    (「パソコン博士の犯罪」改題)
初出:S60.6.7〜11.8;週刊小説
   ;「パソコン博士の犯罪」
   S61;実業之日本社
   ;ジョイ・ノベルス

発行日:S63.2.25
出版社:角川書店
形式:文庫
目次
第1章 データバンク占拠せり
第2章 侵入者(ハッカー)登場
第3章 パソコン少年・スタンバイ
第4章 データバンク破壊セリ――ハッカー最後の挑戦
第5章 犯人(ハッカー)のパソコンに侵入せよ
ストーリーの概要
城南市は人口50数万、京阪神方面に通勤する人たちのベッドタウンとして発展した新興都市である。新しがりやの市長が、庁内の事務をコンピューター管理に切り替え、事務の簡略化に成功、最新式情報管理システムを誇っていた。
その自慢の情報管理システムに狂いが生じた。始めは住民票や戸籍謄本の発行業務がおかしくなり、その為に自殺者が出た。
次々にプログラムが破壊されるに致り、市役所はパニックに落ち入った。誰かが大型汎用コンピューターのデータバンクに侵入したのだ。
やがて、ハッカーから五億円の要求が入り、奇抜な方法でそれをせしめた。ハッカーの姿は依然見えてこなかった。
暗号について
20年以上前の作品であるので、コンピューターのパスワードについて現状に会わない面もあるが、当時として考慮すれば、時代の最先端のものであったろう。
・ コンピューターのパスワード・・・如何に盗むか。如何に秘匿するか。
・ ハッカーの侵入についての防御あるいは追跡については、当時としてはこんなものだったのだろうか?
・ 犯人との取引における新聞広告・・・「太郎、すべて承知した。光雄」
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