日本の暗号小説
作者名 清水 義範

作品名 茶色い部屋の謎    (同書所収)
初出誌:小説宝石:1989.1月号

発行日:1997.3.20
出版社:光文社
形式:光文社文庫
目次

「なし」(短編)
ストーリーの概要
ライター・神童天才が招かれたパーティで主催者・八田虎造が殴殺された。凶器は大学ノートか?現場には鳩の死骸が。招待客には自称探偵ばかりで、勝手な推理を働かせる。神童が見事に解決する。
暗号について
被害者の父親が、甥と結んだ賃貸の契約書。それに、被害者が念書を付け加える。
その念書は、幹事が多くところどころひらがなだった。米国で育った少年は帰国後間がなく、日本語(漢字)が「中」くらいしか読めない。その少年は、父親がおじいさん(被害者)に冷たくされており、何とかしようと思った。
その念書のひらがなと「中」だけを読むと「のを、とのためし、んでしまうこと。なおはとが中にいてころしたものなり。」となる。
念書を書いた者は、その意図がなくても、幼い少年には暗号となり、殺人へ。
*ミステリー文学資料館編/ユーモアミステリー傑作選 (「犯人は密かに笑う」にも所収)
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