日本の暗号小説
作者名 田中 敏郎
作品名 不思議の森の裁判
発行日:1996.3.25
出版社:河出書房新社
形式:四六版
目次
ゲームの規則 序章:闇夜の森で 
第1章:正体不明の招待状
第2章:迷路
第3章:嘆きの大海亀
第4章:「紫文書」
第5章:裁判開始 
第6章:うさぎ、うさぎ、なぜなぜ跳ねる
第7章:時間と場所の鑑定 
第8章:休廷 第9章:裁判再開
第10章:消滅の歌 
第11章:裁判終了 
第12章:弁護人登場
第13章:「緑文書」 
第14章:何処へ 
第15章:ダイナへの手紙
終章:ダイナ目を覚ます&あとがき 幻語学基礎講座
猿丸メモ(解読文と解読手順)
ストーリーの概要

アリスに届いた一通の招待状は裁判への案内だった。書かれた謎の言葉をめぐって、森の動物達が繰りひろげる言葉の裁判だ。言葉の迷宮に隠されているものは何か? 判決が終わった後の犯罪とは?動物達がアリスを招いた理由は? 一体裁かれるのは何なのか? そもそも裁判が開かれたのは何故なのか? アリスと森の動物達が織りなすファンタジー。物語の全編に暗号がちりばめられたお話。

暗号について
「小説の主要部分に暗号を取り入れて、それらを順番に解きながら物語を進める」というアイデアは面白い。田中氏が編集した暗号だけの小説「秘文字」は、専門的な本でしたが、この本は大半が普通の文章で、主要部分が暗号になっている。暗号としては比較的簡単なので時間はかかるが解読可能である。使用している暗号のパターンと、解読文が袋とじでついている。
inserted by FC2 system