作品名 |
白昼鬼語 (「谷崎潤一郎犯罪小説集」所収) |
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初出:大正7年「大阪毎日東京日日」連載
発行日:2007.12.20
出版社:集英社
形式:文庫
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目次
なし{短編)
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ストーリーの概要 |
精神病の遺伝があると自ら称している園村。映画館で偶然手にした不思議な暗号文を解読し。
殺人事件が必ず起こると、彼は友人・高橋に断言する。
そして、その現場に立ち会おうと誘い、暗号文から読み取った現場と思われる場所を突き止め、垣根の節穴越しにその現場を見てしまう。
園村は、その後その殺人犯と付き合うことになってしまうが・・・・。
殺人犯の狙いは?その後の園村はどうなるのか?
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暗号について |
映画館の暗闇の中で、3人連れの中の男と女が連絡に使った紙切れを手に入れる。
その紙には、数学の公式のような符号と数字の交じった者が鉛筆で書かれていた。
*ポーの「黄金虫」に使用された暗号を活用している。従って暗号そのものには新鮮味がない。
しかし、素人が利用するには充分だろう。黄金虫を知らない人には謎だから。(大正7年当時の普及度は?)
また、谷崎潤一郎がこのような暗号小説を書いたことに価値がある)
*その暗号を解くと
「仏陀の死する夜、デイアナの死する時、ネプチューンの喜多に一片の鱗あり、彼処においてそれは我々の手によって行われざるべからず。」
・この意味を堂解釈するのか・・・これも一種の暗号であろう。
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