日本の暗号小説
作者名 浅黄 斑
作品名 星の悲劇
初出版:1994:双葉社

発行日:1997.3.15
出版社:双葉社
形式:双葉文庫
目次
序曲
第1幕 哀惜の日々を低く唄え
第2幕 愛しのクララ
幕間
第3幕 暗号楽譜
第4幕 小川の子守唄
ストーリーの概要
パリの音楽院高等科に学ぶ日本人女性の失跡事件、一躍世界的に注目されるようになった日本人作曲家の帰国、ある営業マンの集金の一時着服と音色の異なった物語が描かれた「序曲」
パリ帰りの著名な新進作曲家・小早川慎介が神戸六甲山麓の自宅で死亡しているのが発見された。
兵庫県警“野次馬の馬さん”と異名のある馬部警部補が出動。小早川の周囲には最近嫌がらせが続出していた。
捜査が進むにつれて、被害者と大学同窓の野沢夫妻の存在と小早川の残した楽譜が焦点となった。
また、東京とパリでの殺人事件との関連が浮上して来た。
暗号について
随所に引用されている楽譜が謎解きに大きく関係する。全般にクラシックの音色が流れる音楽推理。
アリバイ崩しや犯人の特定にオリジナル歌曲の暗号の謎が重なる。それは、楽譜としてきちんと唄うことが出来、しかも事件の真相を秘めている。

小早川が作曲したと思われる「星に寄す」の暗号楽譜が鍵を握るこの事件に、パリの殺人事件と東京での殺人事件が重なり、事件の三重奏をなす。

楽譜のおかしな点:
・終止記号の後にまだ曲が続く。
・この部分に歌詞がない。
・音域が女性またはテナーからバス、またバスバリトンに変わっている。

声楽家に聞くと
・ブラームスの作品を部分的に書き換えている。
・その変更になった部分の音からある名前が!!
inserted by FC2 system