日本の暗号小説
作者名 井沢 元彦
作品名 本廟寺焼亡
発行日:S56.6.25
出版社:講談社
形式:四六判
目次
第1章 破戒の章
第2章 謗法の章
第3章 邪輪の章
第4章 涅槃の章
第5章 五逆の章
第6章 法滅の章
ストーリーの概要
京都、本廟寺。親鸞聖人直系で厖大な信徒数をほこるこの名刹で、次期教王の座をめぐる骨肉の争いがおこっていた。
ある夜、 現教王夫妻溺愛の四男が青酸カリ入りのウイスキーを飲まされ死亡、つづいて……。
長男が、葬式の途中、鐘からもれる青酸ガスにより危うく殺されかける。
さらに次男は、いい加減なお経を信者に講義し、金を集めた後、不思議 なダイイングメッセージを残して、刺し殺される。
さらに長男で、周囲を刑事の見張るお堂の中 で、ニコチンをぬった剣で刺され死亡する。
教王自身は、青酸化合物入りカプセルを飲み死亡。
古寺を舞台に繰りひろげられる連続殺人事件。犯人は教王の愛をえられなかった長男。最後に密室で自殺と言う筋書き。
そして、アメリカ帰りの長男の息子が教王のカプセルに・・・
名探偵・南条圭が登場、奥 深い難事件に挑戦する。

暗号について
次男が殺されたとき、不思議なダイイング・メッセージを遺す。
犯人はマスクとサングラスをつけ、帽子をかぶっていたが、次男は犯人が分かった。
何とか犯人の名を伝えたいと思ったが、激痛のため体が殆ど動かない。その時秘伝の巻物が転がっておりそれを最後の力を振り絞り左手で握り、仰向けになって右手の拳を頭のほうに向け、左手は巻物を持ったまま腰のほうに下ろした。・・・・この意味は?
巻物は、法華経。法華経の正式名は「妙法蓮華経」・・・・妙法とは?
inserted by FC2 system