日本の暗号小説
作者名 伊沢 元彦
経歴 1954年、愛知県名古屋市生まれ
早稲田大学法学部卒
TBS報道局
主要な作品 1975:「倒錯の報復」:第21回江戸川乱歩賞候補作
1980:「猿丸幻視行」:第26回江戸川乱歩賞受賞
「本願寺焼亡」、「六歌仙暗殺考」、「修道士の首」、「ダビデの星の暗号」  
「知の潮流」、「魔鏡の女王」、「一千年の陰謀」、「銀魔鏡」、「平家物語の怪」
「言霊」、「逆説の日本史」、「封印された日本史」、「言霊の国の掟」
作品名 明智光秀の密書 (「暗鬼」所収)
伊沢ー光秀 初出版:S62.4:光風社
 「暗鬼 秀吉と家康の推理と苦悩」

発行日:平成元年12月10日
出版社:新潮社
形式:新潮文庫
目次

「なし」(短編)
ストーリーの概要
光秀は、本能寺で信長を打ち、15代将軍義昭に密書を送るが、高松城を包囲中の秀吉に使者が捕まる。密書は暗号でしたためられており、軍師黒田官兵衛が解読を命じられる。暗号を解読し、毛利軍と和議を結び光秀討伐に向かう。
暗号について
使われていない漢字を含んだ密書の暗号解読の糸口は、諜報戦に使っていたすっぱ(忍者)の暗号法だった。解読後、その暗号を逆用し、毛利軍を騙して和議を結ぶ。
作品名 オクタビアヌスの手紙 (葬られた遺書所収)
発出誌:小説新潮:'86夏増刊号

発行日:昭和62年12月20日
出版社:光文社
形式:光文社文庫
目次

「なし」(短編)
ストーリーの概要
ある富豪が、3人の後継者から一人を選ぼうとする。その中の一人が、その富豪を殺し遺書と思われる封書を盗み、ようやく財宝のありかを発見、そこに行くと「オクタビアヌス」からの手紙が置いてあった。
暗号について
富豪が示した和歌には第1の暗号が。「シーザー法」による第2の暗号が。そしてそれを解読した文章に第3の暗号が。
作品名 金の十字架 (葬られた遺書所収)
発出誌:小説新潮:'86夏増刊号

発行日:昭和62年12月20日
出版社:光文社
形式:光文社文庫
目次

「なし」(短編)

ストーリーの概要
河西は、保険会社の係長。友人の新田に頼み大口の保険に加入してもらう。新田は、天草四郎の財宝のありかを示すらしい金の十字架を河西に見せる。河西は、その十字架の中から暗号文を見つける。解読し、財宝探しに出かけ、新田は蛇にかまれ死ぬ。
暗号について
十字架の中から見つかった古文書。十字架が鍵。
作品名 猿丸幻視行
発行日:昭和55年9月10日
出版社:講談社
形式:A5

第26回江戸川乱歩賞受賞作
目次
   プロローグ
1 過去への旅立ち
挿話 猿丸夢幻祭
2 巡遊伶人の末裔
3 猿丸大夫人麻呂説
4 藤枯歌の謎
5 まれびとの墓
挿話 釈超空由来
   エピローグ
ストーリーの概要
百人一首にも選ばれた猿丸太夫の血を引くと伝えられる大学院生の家には、猿丸額の写しがあった。これは暗号文になっているらしく、その秘密を解明すれば神宝が得られるという言い伝えがある。もし、折口信夫なら解けるかも知れないと考え、過去幻視効果のある新薬を飲み、明治41年の折口に同化する。伝説の猿丸大夫と人麻呂の関係は。猿丸一族の村で起きた2年前と現在の二つの怪死事件に直面する。
暗号について
歴史と推理を楽しめる暗号ミステリー。二重三重の暗号歌。これぞ、暗号ミステリー。必読の本
作品名 ダビデの星の暗号
  初出版:1985.1:講談社ノベルス

発行日:昭和63年9月15日
出版社:講談社
形式:講談社文庫(左側)

(乱歩賞30回記念競作3期分作品
「目次」 ダビデの星の暗号

ストーリーの概要
25歳の新進作家・芥川龍之介は、海軍機関学校の教官だが、伊達騒動の大悪人・原田甲斐の子孫である友人・原田宗助から先祖の恥をすすぐため、掛軸に隠された暗号解読を依頼される。だが程なく宗助は密室殺人の被害者となってしまう。第111代天皇「後西院印」とユダヤのダビデの星、そして謎の男小宮のそれぞれの関係と謎は
暗号について
掛軸「桜花美人図」に隠されていた142文字の意味不明の文。しかも空白が73文字も。途中、乱歩こと平井太郎が登場し、解読の端緒を教えてくれる。やがて2巻目の掛軸「橘下帰翁図」の暗号文も手に入る。同様に解読するが解けない。鍵は桜と橘。
作品名 忠臣蔵 元禄15年の反逆
初出版:S63.12:新潮社

発行日:平成4年12月15日
出版社:新潮社
形式:新潮社文庫
目次

「なし」
ストーリーの概要
あまりのも巧妙なドラマ構造をもつ日本人の劇「忠臣蔵」。史実と虚構の狭間で熟成された情念の物語には見落とされていた事実がありすぎた。若き劇作家が「忠臣蔵」の〈そもそもの形〉を探り始めた時、見えてきた不吉な文脈とは?物語の謎の確信に迫るにつれ、彼のみにも危険が。討ち入りのプロットに巧みに仕組まれた〈将軍誅殺〉の符牒を探す、もっとも明晰な忠臣蔵ミステリー
暗号について
暗号として明確に出て来る訳ではないが、赤穂事件の謎が、「仮名手本忠臣蔵」の随所に隠語として隠されている。
作品名 忠臣蔵内匠絡繰 (葬られた遺書所収)
発出誌:小説新潮:'86夏増刊号

発行日:昭和62年12月20日
出版社:光文社
形式:光文社文庫
目次

「なし」(短編)
ストーリーの概要
仮名手本忠臣蔵の真の意味は何か。会話の主は不明だが、二人の議論が続く。
暗号について
忠臣蔵の登場人物は全て隠語で、徳川吉宗批判の劇だと言うこと。特に「武蔵野守」とは。
作品名 謀略の首 (織田信長推理帳)
初出版:1992.9:講談社

発行日:1995.9.15
出版社:講談社
形式:講談社文庫
目次

「なし」
ストーリーの概要
天下統一を目前にした信長にとって、最大にして最後の敵は一向宗の総本山石山本願寺であった。彼らを壊滅すべく、配下の九鬼水軍では秘密兵器、鉄甲船の建造に着手した。本願寺と組む毛利家はスパイを信長の側近に送り込み、経過うの妨害を狙った。怪事件に信長の推理が冴える。
暗号について
鉄甲船建造の要となる船大工のの父が殺された現場に、奇妙な図が書かれた紙片が残されていた。また、下手人と思われる者の殺人現場にも。信長と蘭丸は、これを暗号と判断し、解読に当たる。
作品名 七つの迷路    井沢元彦ミステリーワールド
初出版:1990:阿部出版

発行日:H7.2.1
出版社:廣済堂出版
形式:廣済堂文庫
目次(実質は短編集)
・ 裁かれたアドニス(織田信長):小説現代;1982.4
・ 剣鬼過たず(宮本武蔵)
・ 谷津少佐(芥川龍之介):小説現代;1983.11
・ 欲の無い犯罪者(南条圭)
・ 幻の蘭奢待(永源寺峻)
・ 固められた女(司門獏)
・ 神なる人の犯罪(謎の先生)
ストーリーの概要
・ 裁かれたアドニス:信長は鉄砲と弾薬の原料の硝石を南蛮人カピタンから購入しようとするが、カピタンのお気に入りの楓が死んだことでカピタンは引渡しを拒否する。信長は何故楓が死んだのか追求する。
・ 谷津少佐:海軍の技術将校谷津少佐が殺された。龍之介は海軍機関学校長から谷津少佐が残したあんごうで書かれた日記を渡され暗号を解き犯人を捜すよう依頼される。
暗号について
・ 裁かれたアドニス:死んだ楓が死ぬ間際に「ばちを・・」と言う。何の意味か?イタリア語で「せっぷん」だった。では死因は?
・ 谷津少佐:暗号は全てアルファベット。頻度表を調べると14種類しか使っていない。それを数字に変えてみた。海軍の下士官に相談すると手旗信号ではないか?と・・・