日本の暗号小説
作者名 江戸川 乱歩
作品名 孤島の鬼
初出:雑誌「朝日」
   ;1929.1〜1930.2

発行日:1987.6
出版社:東京創元社
形式:文庫

他に多数有
目次
・思出の一夜 ・異様なる恋 ・怪老人
・入口のない部屋 ・恋人の灰 ・奇妙な友人
・七宝の花瓶 ・古道具屋の客 ・明正午限り
・理外の理 ・鼻欠けの乃木大将 ・再び怪老人
・意外な素人探偵 ・盲点の作用 ・魔法の壷
・少年軽業師 ・乃木大将の秘密 ・「弥陀の利益」
・人外境便り ・鋸と鏡 ・恐ろしき恋
・奇妙な通信 ・北川刑事と一寸法師 ・諸戸道雄の告白
・悪魔の正体 ・岩屋島 ・諸戸屋敷
・神と仏 ・片輪者の群 ・三角形の頂点
・古井戸の底 ・八幡の藪知らず ・麻縄の切口
・魔の淵の主 ・暗中の水泳 ・絶望
・復讐魔 ・生地獄 ・意外な人物
・霊の導き ・狂える悪魔 ・刑事来る ・大団円
ストーリーの概要
 自宅の密室で恋人を刺殺された蓑浦金之助は、彼女が残した謎の系図を手に、死の真相に迫る。
 
 蓑浦金之助は会社の同僚木崎初代と熱烈な恋に陥った。
 彼女は捨てられた子で、先祖の系図帳を持っていたが、先祖がどこの誰ともわからない。
 ある夜、初代は完全に戸締まりをした自宅で、何者かに心臓を刺されて殺された。密室事件!
 恋人を奪われた蓑浦は、探偵趣味の友人、深山木幸吉に調査を依頼するが・・・彼も殺されてしまう!

 同性愛者・諸戸が解決に力を貸し、何かに導かれるように向かった孤島にわたる。そこは諸戸の実家が住む島。
 そこで金之助を待ち受けていたのは、想像を絶する恐怖だった・・・ 畸形双生児の告白分はのくだりは!
暗号について
* 木崎初代が遺した実家の家系図
 ・表紙がはがれた・・・織物の裏打ちをした何かの反古の、黒々とした文字が現れた。
  「神と仏がおうたなら
   巽の鬼をうちやぶり
   弥陀の利益をさぐるべし
   六道の辻にまようなよ」
 ・命がけで欲しがる程値打ちのある暗号文・・・例の宝の隠し場所の暗示か
 ・弥陀の利益・・・なんとなく「宝のありかをさがせ」のような
 ・僕(諸戸)の国・・・和歌y魔の岩屋島・・・昔、八幡船の海賊の根拠地だった・・・宝の隠し場所?
 ・島にある烏帽子岩の鳥居は「神」、石地蔵は「仏」
 ・鬼は土蔵の屋根の鬼瓦か?・・巽の方向?
inserted by FC2 system