日本の暗号小説
作者名 江戸川 乱歩
作品名 日記帳         (「屋根裏の散歩者」所収)
初出:T14.4;写真報知
(「恋2題」の1編:他は「算盤が恋を語る話」))

発行日:S52.11.6
出版社:講談社
形式:文庫

(その他多数出版)
目次
「なし」(短編)
ストーリーの概要
初七日の夜、死んだ弟の日記帳を広げる。「発信欄」「受信欄」と印刷された場所に「北川雪枝(葉書)」と女の名前が。私たちとは遠縁に当たる家の、若い美しい娘だ。日記の本文には現われない。
発信欄には8回、受信欄には10回の記録。
手文庫には11枚の雪枝の葉書が。文面からは恋文らしいものは感じられない。
発信の日付に不審を感じる。
受信した葉書の切手がななめに貼ってあるのは何故?
暗号について
弟の出した日付に何か意味があるのでは?彼は暗号の恋文を書いたのではないか?
日付の数字が「いろは」か「アイウエオ」か「ABC」のいずれかの文字の順序を示すものではないか?
アルファベットだった。・・・「I LOVE YOU」
しかし、雪枝さんからは無意味な絵葉書しかきていない。弟の意思が通じなかったのか。
切手がななめに張ってある意味は・・・・ある文芸雑誌に切手の貼り方による秘密通信の方法が書いてあったのを思い出す。・・・・恋を現すのは切手をななめに貼るのだ!
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