日本の暗号小説
作者名 江戸川 乱歩
作品名 二銭銅貨
初出版:「新青年」:T12.4

発行日:S62.9.25
出版社:講談社
形式:江戸川乱歩推理文庫@

*(13の暗号所収)
その他多数
目次

「なし」(短編)
ストーリーの概要
小酒井博士の「二銭銅貨」を読むから。(ストーリーについてはいまさら触れる必要はないと思うので)
外国の探偵小説をあさっていたのも、実は日本にこれという探偵小説がなかったからである。ところが、「二銭銅貨」を読むにいたって自分は驚いた。「二銭銅貨」の内容にまんまと一杯喰わされて多大の愉快を感じたと同じ程度に、日本にも外国の知名の作家の塁を摩すべき探偵小説家のあることに、自分は限りない喜びを感じたのである。
暗号について
「二銭銅貨」はどの点が優れているかというに、読者の既に読まれた如く、あの巧妙な暗号により、ひたすらに読者の心を奪って他を顧みるいとまをあらしめず、最後に至ってまんまと背負い投げを喰わす所にある。(略)点字と六字の名号とを結びつけた手腕は敬服の外はない。この点は地下のポオも恐らく三舎を避くるであろう。(略)
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