日本の暗号小説
作者名 井上 ひさし
作品名 偽原始人

発出:朝日新聞連載小説
   S50.7.28〜S51.4.17

発行日:S51.5.31
出版社:朝日新聞社
形式:四六判
目次
・ 暗殺リスト
・ 容子先生
・ 毒薬泥棒
・ 大監禁
・ 大脱走
・ 穴ぐらぐらし
・ 札束狩
ストーリーの概要
(帯から)
* 読者の皆様へ 勉強勉強勉強!と親に尻を叩かれ続けて窮したあげく、〈受検地獄なんかにゃ堕ちないぞっと〉と、スネたとたんに浮かんだ奇抜な教育造反あの手この手。その記録を井上ひさし氏に代筆してもらったのが、この痛快な反乱始末記です。
「偽原始人こと池田東大より」

*西暦一千九百 七十と六年  数えて昭和も 五十と一年 六鬼異奴なる 盗っ人が
 お仕置されそな この年に ここは朝日の 三面の 下二段フルに 活用し
 営利誘拐 毒殺犯 腕白少年 大活躍 トム・ソーヤーも 顔負けの 冒険譚が 大評判
 作者は 人気絶頂と 賞賛されて 名もひさし しゃれた趣向を 折込んで
 教育ママを おびやかし 冴えに冴えたる 筆さばき 親子の情をも 描き出す
 回をかさねて 二百と十七 ついにむかえた 大団円 乞ご期待の 決定版 偽原始人の 盛衰記
 「伝・真坂時太郎作」

 物語は池田東大(とうしん)、高橋庄平、大泉明、三人の小学生の冒険。
 学歴至上主義の親から受験勉強のプレッシャーをかけられる毎日を過ごす三人。彼らのかつての担任容子先生がそんな母親たちから吊るし上げにあい、ついに自殺を図る。
 大好きな容子先生の敵を打とうと、親たちへの復讐を決意する。その復讐とは、毒殺。綿密な(?)計画を立て、行動を起こす三人。学習塾に通っているふりをしてサボる、家出をする、誘拐事件をでっちあげる、にせの精神病者になりすます。
暗号について
* 大監禁
 ・塾をサボっていることがばれ、家庭教師(受検の神様)が来て自宅に監禁状態。友達3人の間で暗号文が交換される。
 ・絶好上の中の手紙の漢字だけを拾うと・・・・
 ・楽譜暗号
 ・秘密インク
* 大脱走
 ・元素記号利用の換字暗号
 ・漢字利用の単純な読み方暗号
 ・ 辞書利用の暗号
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