作品名 |
盗まれた廃墟 ポール・ド・マンのアメリカ |
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発行日:2016.5.15
出版社:彩流社
形式:文四六判(ソフト)
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目次
第1部 盗まれた廃墟―アウエルバッハ、ド・マン、パリッシュ
1 戦場のディコンストラクショニスト―暗号学と文献学
2 修辞学の復権―または荒野に潜む魑魅魍魎
3 ミメーシスの逆説―または「文学Z」の野望
第2部 水門直下の脱構築―ポー、ド・マン・ホフスタッター
1 陰謀理論から反知性主義へ
2 「盗まれた手紙」論争再考
3 盗まれたテープ、盗まれたミサイル
4 真実の夢盗人
第3部 鬱蒼たる学府―アーレント、ド・マン、マッカーシー
(略)
第4部 注釈としての三章―ガーバー、水村、ジョンソン
(略)
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ストーリーの概要 |
知の巨人ポール・ド・マンを脱構築する!
旧大陸ヨーロッパにおいて政治的に挫折した自身の過去を清算し、新大陸アメリカにて新たな自分自身を再創造しようとしたド・マン。
盗む者がいれば、盗み返す者も枚挙にいとまがなかった時代。まさにそうしたメカニズムが世界を稼働させ、パラノイドと反知性主義が蔓延する時代に、ド・マンはどのようなアメリカの夢を見たのか、そしていかにして独自の脱構築戦略を練り上げたのか?
「ウォーターゲート事件」から「ソーカル事件」へおよぶ射程で、ド・マンを中心にアウエルバッハ、パリッシュからニクソン、ポー、ホフスタッター、アーレント、メアリ・マッカーシー、バーバラ・ジョンソン、オスカー・ワイルド、マージョリー・ガーバー、そして水村美苗におよぶテクストが縦横無尽に読み解かれる。
アメリカ文学思想史最大の謎にアメリカ研究の第一人者が挑み、学者批評家ポール・ド・マン自身を「脱構築」する、エキサイティングな論考!
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暗号について |
第1部 盗まれた廃墟―アウエルバッハ、ド・マン、パリッシュ
1 戦場のディコンストラクショニスト―暗号学と文献学
*言語は隠喩に先だつ
・ここであらためて類比されるのは暗号学だ。暗号化されたテクストを前にして、背後のメッセージをあぶりだす。
*バウワーズ教授が、戦時中「海軍暗号解読局」に籠り、活躍、日本海軍の暗号解読慰成功。
*以下、暗号の歴史、第2次世界大戦における暗号戦について記述されている。 |