日本の暗号小説
作者名 三角 寛
作品名 山窩物語
発行日:S41.1.10
出版社:読売新聞社
形式:四六判
目次
第1話 山窩入門
第2話 わが師は老刑事
第3話 山窩のしわざ
第4話 瀬降探訪記
第5話 山窩のとりこ
第6話 炙り出し秘話
第7話 武蔵親分(やぞう)の理解
第8話 録音機、瀬降に入る
第9話 山窩の社会構成
第10話 山窩の夫婦生活
第11話 腕斬りお小夜
ストーリーの概要
日本のジプシーと呼ばれるサンカとは、一体どんな民族であったろう。
彼らは自ら純粋の大和民族を持って任じ、太古神代に、われわれの先祖が穴居生活をしていた時代からこの地に住み、明治、大正を経て敗戦前後まで、東京・大阪・京都の三大都市の校外などに、天幕小屋を設け、蓑作りで生計を営んでいたことは、今も伝承として語り伝えられている。
最近では、殆ど絶滅に近い状態に全国に散らばってしまい、彼らの天幕小屋は発見しにくいが、いまだに全国には1万人近いサンカが原始そのままに生きていると言う。
彼らの生活は、きびしい掟や古くからの慣習をがんこに守り続け、その組織も丹波(京都)にいる大親分を再頂点に、各国別の統率のもと、各端末まで一糸乱れぬ家族共同体を保っている。
彼らは性温順で義を重んじ、ひょうかんで野性的な一面があるといわれるが、彼らにはどんな宿命的な歴史が背負われているのだろうか。(扉:前書きから)

昭和40年初期の作品であることを認識して読まないと、錯誤を感じる。平成も20年を過ぎた今では信じられない事である。
暗号について
*全編にわたる山窩用語は、まさに暗号(隠語)である。
第6話 炙り出し秘話
 ・ 文字か画か、奇怪な暗号
  ・ 炙り出し文字の使用・・・・しかも奇妙な記号のような文字
  ・ 炙り出しサンカ文字・・・・山窩の歴史が書かれている。
    著者が解読した文字と文章が紹介されている。・・・・神代文字
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