日本の暗号小説
作者名 由良 三郎
作品名 殺人協奏曲ホ短調
発行日:1989.9.10
出版社:文芸春秋
形式:文庫
目次
「なし」
ストーリーの概要
その殺人事件の唯一の"目撃者"は、被害者の隣に寝ていた重病の夫人であった。全身が不随で眼も耳も口も麻痺したままの彼女が、時折漏らす奇妙なうなり声は、何を意味するのだろうか?
彼女は犯人を知っているのか?
現場に残されたライターの持ち主は?被害者の弟、妻、子供との関係は?また、病人である妻の看護人の立場は?
白河警視と甥の結城鉄平の活躍で意外な真相が!
暗号について
全身不随の夫人が、真犯人を教えるような歌を歌う!・・・うなり声にしkz聞こえないが?
3本のうなり声のテープを聞いた鉄平は、「うなり声の始まりはいつもツェー(C)だ」と判定。その夫人はもと声楽家だ。
嗅覚のみが異常に発達し、犯人の匂いから真犯人をこの歌で教えようとしているのでは?
このうなり声は、「ホ短調」だ。テープを聞きながら五線紙に採譜する。これは洋楽だ。
しかし、調べるが分からない。邦楽ではないか?夫人の母親が長唄をやっており、夫人は子供頃習っていた。
そしてその歌は、「菖蒲浴衣」と判明。うなり声の部分は「遠山夕暮れしげりえを」だと言う。
・・・被害者の弟むかしのペンネームが「遠山茂」と判明。
しかし、物語は、最後に意外な事実が・・・・

うなり声から犯人と思われる名前を解明する過程は、正に暗号解読である。
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