日本の暗号小説
作者名 赤城 毅
作品名 書物法廷
発行日:2010.4.6
出版社:講談社
形式:新書
目次
第1話 クイナのいない浜辺
 初出:メフィスト2009 VOL.1
第2話 銀の川の蜃気楼
 初出:メフィスト2009 VOL.2
第3話 奥津城に眠れ
 初出:メフィスト2009 VOL.3
第4話 笑うチャーチル
 初出:書き下ろし
ストーリーの概要
* われわれは読書の際、意識的、あるいは無意識に判定を下している。有益だ、くだらない、面白い、つまらない・・・そおう、裁くのは、われわれであり、裁かれるのが書物である。そのはずだ。
 しかし―ときとして、人間が、書物によって断罪されることもある。
 書物という裁きの庭に立つものたちの物語。

* 世にでれば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する、書物狩人。
 爆弾テロリストが生涯探し続けた本、ネオ・ナチ組織が狙う日記。稀覯本に隠された物語と謎を読み解く書物狩人に、その遂行を妨げる不倶戴天の敵が現れる。 
暗号について
第1話 クイナのいない浜辺・・・・テロリストの父親の自費出版「太平洋の音籠」
 * 作戦中止の符牒を送る

第2話 銀の川の蜃気楼・・・・暗黒街の帝王の「日記」
 * 暗号は「なし」

第3話 奥津城に眠れ・・・・水爆機の秘密が書かれた「ポオの航跡を追って」
 * 新聞広告・・・校合式と連絡先
 * 本に情報を仕込む・・・暗号の専門家も分からない
   ・カミガ特注・・・何種類もの透かし模様・・・地図になる
 * エシュロン

第4話 笑うチャーチル・・・チャーチルのメモが書かれた「ローマの劫掠
 * チャーチルとコヴェントリーの悲劇・・・ウルトラ情報

★ あとがき
 ドイツ外務省政治文書館で見つけた機密の電報の欄外に「渦巻状の奇妙な図形、ところどころに黒い点」・・・暗号?
 → 外務省の会議中に、退屈で、しかめつらしい顔をして、余白に書いた落書きと断定
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