日本の暗号小説
作者名 斉藤 栄
作品名 四国殺人遍路
発行日:2001.8.31
出版社:徳間書店
形式:新書(TOKUMA NOVELS)
 「書き下ろし」
目次
第1章 ハート探偵局
第2章 四国の雨
第3章 徳島の遺体
第4章 アミダくじ
第5章 平成三島病院
第6章 高知の夜
第7章 夜明けの人々
第8章 万葉語の謎
ストーリーの概要
横浜・関内近くに開業した「ハート探偵局」の江戸川探偵長を訪れた二人の男・・・松山に拠点をおく「関西探偵局」の局長・佐々原一夫と調査主任・久藤光春の依頼は、奇妙な調査協力だった。横浜に社を構える松平不動産の四国社員旅行が無事終えらるよう、一緒に警護して欲しいというものなのだ。自分たちは、不動産の社員に知られているので、代わりに。
 松平不動産は、社長派と反社長派がいて、旅行中トラブルを起こす可能性があると、社長が心配していると言う。

 江戸川は、女性社員の美也子と明美を旅行者のガイドに扮して同行させ、自らは一行に前後して行動することにする。高松から徳島に向かう途中、江戸川は久藤の水死体が吉野川に浮かんだことを知る。久藤は「関西探偵局」の金庫から2千万円を持ち出し、不可解な暗号文を残していたという。
 江戸川に同行した関西探偵局の女性探偵・弓子から久藤の不審な行動を聞いて江戸川は調査に乗り出す。
暗号について
殺された久藤が、残したメモ。
・都の酒は、荷が重く、手にあまります。日にかざすと刃のするどさがそこに至ります。小鳩と遊び、酒をのめば風まで砂をかむようです。
・妹・・・死んだ妹に荷を持たせようと図ったのに、酒なのでダメでした。あのときは矢と矢それに刃でせめられ、楽しさはなく、呼ぶと矢だまがかえり、夫もいなくなりました。

ハート探偵局の探偵は、「解読に、長田順行氏の「暗号塾入門」を参考にした」と出てくる。
万葉語。万葉集に使われた、漢字のカナ用法。そして、分置法。
漢字を拾って、万葉語で読むと・・・。

ハート探偵局で使う暗号・・・三通り考えている。「いろは」を暗号化したものや、数字、あるいはローマ字のアルファベットとか・・・
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