日本の暗号小説
作者名 竹本 健治
経歴

1954.9.17、兵庫県相生市生まれ
東洋大学文学部哲学科中退

主要な作品 1979:「函の中の失楽」でデビュー、推理作家協会賞候補作
「囲碁殺人事件」、「将棋殺人事件」、「トランプ殺人事件」、「ウロボロスの偽書」、
作品名 囲碁殺人事件
発行日:1980.7.1
出版社:CBSソニー出版
形式:B6.ハード
目次
プロローグ 手合割りは決まった
1 布石          2 石の接触
3 急戦          4 ヨミは進む
5 打ち込み       6 さらにヨミは進む
7 攻め          8 サバキ
9 取りかけ       10 勝負手、そして
エピローグ 感想戦
ストーリーの概要
「碁の鬼」とも呼ばれる壮年の棋士、タイトル5連覇中の槇野九段は、棋幽戦の一局目で敗北を喫するが、その第二局、歴史に残るのではないかという妙手を打ち、一日目を終えた。しかし翌日の対局開始時間になっても槇野九段は現れず、近くの滝の岩棚で首無し屍体となって発見された。
槇野を尊敬していたIQ208の天才少年棋士・牧場智久と、その姉の知人で若き大脳生理学者・須堂信一郎が、真犯人を探そうと推理する。囲碁ファンにも面白い。作中「囲碁の《ヨミ》はデジタル思考に、《感覚》はアナログ思考に対応する。上達とは、デジタルよりもアナログの思考の割合が、増していくことである。」と述べている。
暗号について
棋譜に隠された暗号。囲碁のルールをを知らないと解けない。
作品名 トランプ殺人事件
発行日:1981.8.25
出版社:CBSソニー出版
形式:B6.ハード
目次
1部/赤のカード:A 注意書き 2 灰の中から 3 会話 4 カード・ゲーム用語集 5 コントラクト・ブリッジ用語集 6 むしろ未来から 7 錆び臭い匂いまで 8 プレイの裏側に 9 消失−市の哲学 10 そうやってても剃れない J おかしくなる権利 Q どこでもないこの部屋K 死者の深層心理 Joker 全体で3,4時間
2部/黒のカード:A 人差し指で軽く 2 影の暗さに歩調を 3 対応が最初から 4 門をくぐるとき 5 一方で密約を 6 痕跡はなかった 7 技術上の不能 8 更に大胆な 9 もどかしく行を追う 10足元近くでなく J 別れ、そして晩夏 Q もう一度逆に K 遠近のない透視画 Fxtra Joker 手紙
ストーリーの概要
コントラクト・ブリッジを楽しむ4人の仲間。プレイの最中にキッチンで湯灌のなる音がしたが、誰も沸かした覚えはない。男性3人が確認に言っている間に残った女性が密室状態でいなくなる。暫くして、その家と同じ構造の廃屋で、その女性の死体が発見される。自殺と認定されたが、何故、消えた女性がそこに、自殺した理由は?
暗号について
用語集は、その女性が作ったものだった。それを良く観ると漢字を使わずに平仮名で書くなどおかしいところがある。暗号が隠されているのか。更に他にも暗号が!双子暗号だ。それでもまだすっきりしない。更に子持ち暗号が。凝った暗号で面白い。
作品名 将棋殺人事件
初出版:1981.2:CBSソニー出版

発行日:平成6年2月10日
出版社:角川書店
形式:角川文庫(た-32-2)
目次

・ 序奏部
・ 趣向部
・ 収束部
ストーリーの概要
六本木界隈で流行っている奇妙な噂「恐怖の問題」。その噂に重なるように静岡県地方でおきた地震の土砂崩れで、二つの死体が発見された。それも片手にボロボロの本を握って。詰将棋の特命作者の正体を巡る謎、「恐怖の問題」の出所に関する謎がからみ、死体の謎は深まる。知能指数208の天才少年牧場智久とミステリマニアの姉、その恋人の素人探偵トリオが奇妙な事件を推理する。
「囲碁殺人事件」「トランプ殺人事件」とともにゲームミステリ3部作のひとつ。
暗号について
公開鍵暗号系を模倣した文章。身元不明者と詰将棋作成者のアナグラム。「恐怖の問題」と「香歩の問題」等が暗号。他の2作品に比し、残念ながら本格的暗号は無い。