日本の暗号小説
作者名 福井 晴敏
作品名  TWELVE Y.O.  (トゥエルブ Y.O.)
初出:1998;講談社

発行日:2001.6.15
出版社:講談社
形式:文庫


第44回江戸川乱歩賞
目次
「なし」
ストーリーの概要
 電子テロリスト「12(トゥエルブ)」とは何者か!?
 沖縄から米海兵隊が撤退した。そ れは米国防総省(ペンタゴン)が、たった1人のテロリストに屈服した瞬間だった。テロリストの名は「12」。 最強のコンピュータウィルス「アポトーシス2」と謎の兵器「ウルマ」を使い、米国防総省を脅迫しつづける「12」の正体は?真の目的は?

 自衛隊地方連絡部、墨田出張所で「手配師」とあだ名される、自衛官募集員として働く平貫太郎、生きがいをなくした姿の裏には彼が唯一情熱を注いでいた「海兵旅団」:秘密裏に組織された「戦える軍隊」の存在と、優秀なヘリパイロットとしての腕を、ある事件によって両方とも奪いとられてしまった。

 そんな彼の前に、ひとりの男が接触してきた。東馬修一 ――「海兵旅団」時代の平の命の恩人であり、また誰よりも日本の未来を憂え、国防の体裁を整えることで、根無し草となってしまった日本に、一個の独立した国家としての第一歩を進ませることができると信じていた彼が、自ら「トゥエルブ」と名乗り、陸上幕僚監部調査部別室――通称「調別」から盗み出したコンピュータ・ウィルス兵器「アポトーシスU」と、一種の戦闘兵器である「ウルマ」を用いて米国防総省(ペンタゴン)相手にたったひとりでテロ活動を行なっている。東馬こと「トゥエルブ」の真意は何なのか、何人たりとも東馬に触れることができないという、彼の持ち札のひとつ「BB文書」とは何か。
暗号について
* コンピューターシステムのセキュリティに関することがテーマの一つ
* 陸上幕僚監部調査部別室:通称「調別」・・・電波傍受、通信情報収集機関
* 各種の略号:「12」、「ウルマ」、「キメラ」、「BB文書」、「GUSOH」、「ダイス」等
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