日本の暗号小説
作者名 蒔田 光治、太田 愛、福田 卓郎    監修:堤 幸彦
作品名 TRICK(トリック)2
発行日:H14.10.25
出版社:角川書店
形式:角川文庫
目次
episode1 六つ墓村

episode2 
100%当たる占い師
episode3 サイ・トレイラー
episode4 天罰を下す子供
episode5 妖術使いの森
ストーリーの概要
自称・超実力派マジシャン山田奈緒子と若手物理学者・上田次郎のコンビによる怪しい超上現象のトリック解明物語。
堤幸彦演出、中間由紀恵&阿部寛主演のドラマ・ノベライズ


episode1 六つ墓村
日本科学技術大学教授に昇進した上田次郎の研究室に「六つ墓村」から一人の男が訪ねてきた。彼の旅館で毎年同じ日に人が死んでしまう、その謎を解明してほしいという。上田は売れない奇術師・山田奈緒子をむりやり連れて村を訪れるが…。
村の人たちは戦国時代に殺された落ち武者が蘇り、手鞠歌を歌いながら復讐にくると言う。
午前0時、旅館の謎を探っていた推理作家の携帯電話から手鞠歌のメロディーが鳴り出した。・・・・

episode2 100%当たる占い師
いんちき占い師のトリックを解明する話。
占い師吉子は「あなた・・・・大事なものを失うことになりますよ」と予言。


episode3 サイ・トレイラー
サイ・トレーニングの能力を持つと言う深見博士。
証券マン・岡本氏の依頼は、彼の能力を確かめ人面タクシー失踪事件の被害者恭子さんの安否を確認すること。
深見博士にサイとレイリングを承諾させるが、1000万円を要求される。

episode4 天罰を下す子供
塚本恵美という美人からいとこを死なせたお告げ者の正体を暴く協力を上田は受ける。
天罰代行業の広告を出し、お告げ者に客を斡旋するよう倉岡から顧客リストを手に入れお告げ者に一泡吹かせようと・・・

episode5 妖術使いの森
一度入ったら二度と出られないと言われる妖術使いの森に行くと、火は出る、死体は飛び出す・・・
夜になると変な歌が聞こえるし、皆どこかの毛が伸びてくる。
したいが出るし、その死体が消えるし、突然逃げだした橋本は見つけた肢体を殴るし・・・・
暗号について
episode1 六つ墓村
* 本にあった走り書き「死が訪れし時 命おしまいになる おわしらの戸が開き・・・」の意味は?
 ・ 意味が二重では?・・・「命おしまいになる」は、命が終わったではなく、命を仕舞ったでは?
   丁寧語。命は財宝。
 ・ おわらしも丁寧語・・・お・わらし・・・わらしが淵のことでは
* 住所録の一部が破られていた・・・「い、か、こ、し、ち、つ、ふ、ら、わ」・・・何かの暗号か?
   並び替えると・・・・「わらしかふち いこつ」
* 丁寧語の誤解・・・これも一種の暗号か
 ・ 「オショクジケンのことは存じております。お連れの方がオトリになりました。」
   →「汚職事件のことは存じております。お連れの方が囮になりました。」
   →「お食事券のことは存じております。お連れの方がお取りになりました。」

*その他、随所に言葉遊び的な表現があり、単純だが楽しめる。
inserted by FC2 system