日本の暗号小説
作者名 泡坂 妻夫
作品名 弓形(ゆみなり)の月
初出版:1994.4 双葉社

発行日:1996.8.15
出版社:双葉社
形式:双葉文庫
目次

暗号  山荘  犯行  情死  恋風

失踪  暴行  刑事  解読  孤島

追想  愛人  沐浴
ストーリーの概要
劇団の女優五月は、誤配された速達が縁で同じマンションの弓子を知る。弓子はちょっとボーイッシュな娘で、お礼にとJリーグの切符をくれた。その贈り物もさりながら、速達を封も切らずに捨てたことに好奇心にかられた五月が、翌日ごみの集積場から拾ってみると、中から暗号で書かれた文書が出てきた。五月は、劇団の座長真吹から自分の妻に扮して出かけるよう指示される。真吹の父親の蘭秋が遺した別荘「桂華荘」には、真吹の知人や蘭秋の弟子が集まっていた。五月は真吹の妻を演じているが、中身は男性であった。弓子は、同姓の恋人鏡子と心中を図ったが死にきれなかったらしい。弓子に魅了された五月は彼女と暮らし始める。鏡子の死に不審を抱く刑事。周囲と隔絶された小笠原諸島を場面に男女の起源に肉薄していく。
暗号について
・オオミズナギドリの切手の貼ってある封筒から、カナ文字の暗号文が。カナ文字は漢字を省略したものだ。同じ漢字から新しいカナを作った暗号だ。解読の鍵の一つに消印が絡む。
・電話をかける際の合図に暗号を活用
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