歴史暗号
[ア行 作品]
作品名 阿部仲麻呂の暗号
著者名 林 青梧
発行日:1997.11.13
出版社:PHP研究所
形式:四六版
目次
第1章 よみがえる阿倍仲麻呂
第2章 古代史の闇のなかから
第3章 第八次遣唐差使
第4章 混沌の平城京
第5章 彷徨する聖武天皇
第6章 民生か、国権か
第7章 唐の対日政策
第8章 操られる孝兼女帝
第9章 安禄山の乱
第10章 吉備真備、起つ
終章 明らかになった古歌禁忌の秘密
ストーリーの概要
遣唐使・阿倍仲麻呂の望郷歌として名高い「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも」には、日本へ向けた驚くべき通信が隠されていた。
中国皇帝の大臣となった仲麻呂が、日本にいる同志に向けて発した重大な通信とは?
8世紀の日本、中国、朝鮮半島を巻きこんだ外交戦争の実態を明らかにし、天皇制成立の謎に迫る。

目次細部
第1章 よみがえる阿倍仲麻呂
 ・記念碑に刻まれた漢詩 ・転変する仲麻呂の評価 ・古歌の禁忌とは何か
第2章 古代史の闇のなかから
 ・倭人と渡来人 ・「大和朝廷」の発足 ・百済王と新羅系の抗争 ・「日本国」誕生と壬申の乱 ・藤原氏による倭国建設
第3章 第八次遣唐差使
 ・仲麻呂と真備 ・仲麻呂、皇帝に認められる ・対唐自立のための「天皇制」 ・栄進する仲麻呂と刻苦する真備
第4章 混沌の平城京
 ・行基の出現 ・玄宗、仲麻呂の帰国を許さず ・長屋王、政治の実権をにぎる ・長屋王の自尽
第5章 彷徨する聖武天皇
 ・真備が日本にもたらしたもの ・猛威をふるう天然痘 ・藤原広嗣の叛乱 ・藤原仲麻呂の台頭はじまる
第6章 民生か、国権か
 ・橘諸兄の誤算 ・仲麻呂の後楯「光明皇后」 ・大仏造建の本当の理由 ・真備、九州に追われる ・真備、再び長安へ
第7章 唐の対日政策
 ・「唐の要人」朝衡 ・退廃する長安 ・大歓迎される遣唐使団 ・仕組まれた含元殿席次争い ・玄宗、朝衡の日本派遣を許す
第8章 操られる孝兼女帝
 ・「天の原」は「呉歌」なのか ・呉歌「阿麻能波羅」を読む ・朝衡、安南に漂着 ・反藤原仲麻呂の謀議 ・皇位に迫る恵美押勝
第9章 安禄山の乱
 ・押勝、高元度を唐に派遣 ・「安禄山の乱」起こる ・帰唐を決意した朝衡 ・高元度の帰国要請 ・「阿麻能波羅」にこめられたもの
第10章 吉備真備、起つ
 ・押勝、新羅征討を促す ・孝謙女帝と道鏡 ・真備、中央政界に復帰 ・ついに押勝、反乱へ ・押勝の敗死
終章 明らかになった古歌禁忌の秘密
 ・皇位を狙う道鏡 ・歴史に消えた「日本大都督阿倍仲麻呂」
暗号について
朝衡こと阿倍仲麻呂の詠んだ「天の原」は、歴史的にどの時点で、いかなる意味合いのもとに詠まれたのか?
「阿麻能波羅 布利佐計美禮婆 加須我奈流 美加佐能夜麻珥 以傳志都岐加毛」を読み解く
・万葉仮名に似ているが、ずいぶん違う
・仲麻呂の漢詩をもとに後人が和歌として作ったのか?
・仲麻呂が真備に対し、何かの通信目的で送ったのか?
・呉歌ではないのか?
*「真備に対する支援の意志」・・・・・「麻珥」は「武器の見本」
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