歴史暗号
[イ行 作品]
作品名 出雲大社の暗号
著者名 関 裕二
発行日:2010.10.25
出版社:講談社
形式:四六版(ソフト)
目次

第1章 出雲大社の謎
  ―大国主神はなぜ、出雲に常住するのか
第2章 出雲国造家の正体
  ―加害者と被害者、二つの顔を持つ
第3章 アジスキタカヒコネの秘密
  ―錯綜する「尾張氏」の系譜
第4章 出雲大社の暗号
  ―朝廷はなぜ、出雲神の祟りを恐れ続けたのか

ストーリーの概要
 神在月、注連縄、神座、火継ぎ神事…。境内から発見された巨大宇豆柱。
 出雲ではなぜ、すべてが「逆」なのか。なぜ「巨大」なのか。現在も出雲大社の祭祀を司る「出雲国造家」とは!?
 解けた、天孫降臨神話の封印。ヤマト建国をめぐる分裂と裏切り。
*(はじめにより)
 それにしても不可解である。なぜ、出雲大社はこれほどまでに大きいのか。巨大な神殿建造の原動力は、出雲神に対する信仰の篤さであろう。しかし、ここにいう「信仰」とは、「敬虔」という意味合いとも少し違うように思えてならない。それは「畏敬」であり、「恐怖心」ではなかったか。「出雲を追い詰めた過去」に対する「懺悔」こそが、巨大な神殿の真相ではあるまいか。
 謎解きの鍵を握っていたのは、大国主神ではないか?しかし、大国主神に拘泥するあまり、これまで迷宮から抜け出すことが出来なかったことに、今回気付かされた。答えを握っていたのは、意外な人物(神)であった。
暗号について
* 残念ながら、書名にあるような「暗号」と言う面では如何なものかと思う。

 ・古代史の謎、日本という国の紀元は?日本人のルーツは?天皇家のルーツは? 等々の疑問や解けない謎ときの面では、それなりに解釈論として面白いが、暗号と名をうつほどのものはない。

 ・第4章に「出雲大社の暗号」とあるが、ここでも解釈論に過ぎない。結論として書かれていることは
  「出雲大社の巨大な神殿こそ、出雲大社に秘められた暗号だったのである。」
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