暗号理論
[ア行 作品]
作品名 暗号解読事典  (CODES,CIPHERS,SECRETS AND CRYPTIC COMMUNICATION)
著者名 フレッド・B・リクソン  (Fred B.Wruxon)  (訳:松田和也)
発行日:2013.12.20
出版社:創元社
形式:A5
目次
0章 暗号学―ヒエログリフからインターネットまで
1章 
サイファ
2章 コード
3章 信号
4章 ステガノグラフィ
5章 文字と言語
6章 人名辞典
7章 問題と解答
8章 付論
9章 用語集

概要
 ある言葉を別の言葉で置き換える<コード>、文字を別の文字で置き換える<サイファ>、メッセージの存在そのものを隠す<ステガノグラフィ>。 これら暗号学の三大分野を軸に古代エジプトからインターネット初期まで網羅的に解説した類のない読む入門事典。
 有名な暗号の変遷を追いながら、様々な暗号の作り方と解き方も詳説。ミステリーや戦史が好きな方でも楽しめる米国のロングセラーを完訳。人名辞典、暗号クイズ、用語一覧付。
要旨

≪序章 暗号学――ヒエログリフからインターネットまで≫

古代の暗号使用、聖書に見られる暗号の原型
◆暗号学の始まり
古代ギリシアの暗号
◆ルネサンス
キリスト教と暗号、薔薇十字団の暗号、フリーメーソンの暗号、ルネサンス期のイタリアの暗号解読
◆修道院と革命
16世紀イングランドにおける諜報活動、バビントン謀殺事件の概要、バビントン謀殺事件における暗号、清教徒革命での暗号
17世紀フランスにおける暗号解読、17世紀のイギリスとフランスの暗号解読合戦、17~18世紀における暗号局の創設、アメリカ独立戦争における暗号、アメリカ独立戦争での英国派の暗号、アメリカ独立戦争での独立派の暗号、アケリカ独立戦争でのクリントンの失策、アメリカ独立戦争で独立派を制した暗号、マリ・アントワネットと暗号、フランス革命後の仏米関係、XYZ事件の暗号
トマス・ジェファソンの暗号、アーロン・バーのスキャンダル、ナポレオンの暗号、ナポレオンの敗因
◆機械化の時代
クリミア戦争における電信の使用、アメリカ南北戦争における電信の使用、ウィグワグの発明、ウィグワグの本格的な使用、南北戦争で活躍した女性間諜、南北戦争での南軍の敗因、1876年の大統領選における暗号、19世紀アメリカの西部開拓と電信
◆第一次世界大戦
第一次世界大戦での暗号、イギリス海軍における「40号室」の設置、ユトランドの戦いと「40号室」、「ツィンマーマン覚書」と「40号室」、オーストリア=ハンガリー帝国の諜報活動、マタ・ハリの諜報活動、アメリカの参戦と暗号編纂局、フランス暗号局「ビュロ・デュ・シフル」の活躍
◆1920年代と1930年代
アメリカにおけるM18の創設、M18におけるん本の暗号解読、米陸軍通信隊が暴いた石油利権スキャンダル、聴音哨と「屋上団」の通信傍受、スティムソンによる「ブラック・チェンバー」の縮小、日本における「特務班」の設置、
◆第二次世界大戦
イギリスとドイツの暗号戦、「エニグマ」解読の歴史、イギリスによる「エニグマ」解読、アメリカと日本の暗号戦、アメリカによる「パープル」の解読、真珠湾攻撃までの暗号解読、アメリカ暗号局の復活
◆海戦
ドイツの暗号解読部隊による戦果、連合国による反撃、「マル・コード」の解読、JN25の解読、珊瑚海海戦においける暗号、ミッドウェー海戦における暗号
◆諜報と防諜
「ローテ・カペレ」による暗号解読、ゾルゲによる諜報活動、ルーシー機関による諜報活動、ドイツによるエジプトでの諜報活動
イタリアの諜報活動、フェラーズの失策、様々な暗号解読機の開発
◆戦争終結
Dデイにおける暗号、フォーティテュード作戦の捏造、バルジの戦いでの失敗、山本五十六の撃墜と暗号解読、原子爆弾と第二次世界大戦の終結
◆戦後の時代:スパイとセキュリティ
冷戦の始まり、ソヴィエトのスパイ活動、FBIによるスパイ捜査、防諜機関によるスパイ対策、ハイハネンによるスパイ活動
イギリスにおけるスパイたち
◆テクノロジー競争
産業スパイの暗躍、ジョン・ウォーカーによる機密漏洩事件、米国内のソヴィエトへの内通者たち、パワー・カーヴによる逮捕者たち、合衆国の裏切者たち
◆新たな暗号――公的・私的安全性の諸問題
新たな暗号学の必要性、DESによる暗号化、個人によるセキュリティ強化の時代へ

≪第1章 サイファ≫

◇転置式サイファ
*逆転置(逆転置のヴァリエーション)
*幾何学サイファ
 ルート転置法
 柵型、柵型のヴァリエーション、水平ルート、牛耕式水平ルート、垂直ルート、牛耕式垂直ルート、斜線ルート、牛耕式斜線ルート、時計回りルート、反時計回りルート
*縦列型転置法 空白セルのある縦列型、斜線式縦列型、二重縦列型)
*4端転置法
*三角形および台形転置法
*単語転置法
◇換字式サイファ
*単一字換字法
 *シフト・サイファ、 *キーフレーズ付サイファ、 *ランダム換字式サイファ *文字数字式サイファ *複字式 *ノック式サイファ *複字式のヴァリエーション
*多表換字法
 *円盤 *表 *鍵連鎖 *ヴィジュネル表のヴァリエーション *多文字式サイファ *代数サイファ *分割式サイファ)
◇サイファ装置と機械
*サイファ装置
 *トマス・ジェファソンの車輪サイファ *ウォッズワースの装置 *ホイートストンのクリプトグラフ *サン=シールのスライド *円筒式クリプトグラフ *プレッツ装置 *M-138とM-138A *M-94
*サイファ機械の進歩 *M‐209
*電気式有線ロータ
 *エドワード・ヘバーンの電気暗号機 *電気式サイファ機械[ECM]とECMマークI *SIGABA *エニグマ *タイペックス *コロッサス *レッド *九七式欧文印字機とパープル模造機
*解読不能サイファ
 *ボドー・コード/ヴァーナム・サイファ *モーボーンのワンタイム・システム *ワンタイム・パッド *VICサイファ
*コンピュータ暗号
 *データ暗号化規格[DES] *2鍵暗号 *SAアルゴリズム *認証 *鍵生成 *量子暗号
◇暗号解析
*暗号解析技術
*多表換字法解読のヒント

≪第2章 コード≫

*ノーメンクレイタ *ノーメンクレイタの作り方
*書物コード *書物コードの作り方)
*コードブック
 *単式コードの作り方 *複式コードの作り方 *初期国務省のコード *第一次世界大戦におけるコード
*商用コード
 *第二次世界大戦前のコード *第二次世界大戦のコード *JN25 *日常生活のコード
*コード解読 *高度暗号化コードの解読

≪第3章 信号≫

*手と腕による信号
*船舶旗リュウ信号
*手持式シグナル用具――旗、円盤、松明
*光信号 *常置灯信号 *火工品とクロノセミック・システム *反射光と閃光
*機械的信号システム
*携帯式腕木信号
*技術の発達
*電子の戦場――信号の安全性と信号諜報戦

≪第4章 ステガノグラフィ≫

*隠匿の技術 *不可視インク *クリプトフォトグラフィ
*言語的隠匿 *セマグラム *グリル *冗字サイフファ *隠語コード
*現代の通信セキュリティ *レーザーと赤外線技術 *パルス符号変調 バースト/スパート転送 *スペクトル拡散)

≪第5章 文字と言語≫

*原始筆記
 *絶滅した文字 *絶滅した文字の解読 *楔形文字 *エジプトのヒエログリフ *ヒッタイトの楔形文字とヒエログリフ *線文字B *マヤの絵文字
*未解読文字
 *原始エラム文書 *インダスの印章 *線文字A *ファイストスの円盤 *エトルリア語 *ロンゴロンゴ *ヴォイニッチ写本)
*暗号的文字 *ルーン文字 *オガム文字
*現代の絵文字 *日本語
*特殊集団の文字と記号 *速記 *視覚障害者用の文字 *手話
*人工言語と国際語 *ソルレソル *ヴォラピュク *エスペラント)

≪第6章 人名辞典≫
≪第7章 問題と解答≫
≪第8章 付論≫
≪第9章 用語集≫

参考文献
索引
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