暗号理論
[フ行 作品]
作品名 フェルマーの最終定理   (Fermat's Last Theorem)
著者名 サイモン・シン     (Simon Singh)  (訳:青木 薫)
発行日:2000.1.30
出版社:新潮社
形式:四六判
目次
第1章 「ここで終わりにしたいと思います」
第2章 謎をかける人
第3章 数学の恥
第4章 抽象のなかへ
第5章 背理法
第6章 秘密の計算
第7章 小さな問題点
第8章 数学の大統一
補遺

概要
3以上の自然数nに対してXn+Yn=Znを満たすような自然数X、Y、Zはない。

「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」。
17世紀にフェルマーが残した超難問を、数学者ワイルズが1995年に完全証明した。
ピュタゴラスに始まる数論、解決のカギとなった「谷山=志村予想」など、数学をめぐる「歴史ドラマ」。

目次の細部
第1章 「ここで終わりにしたいと思います」
 ・1993.6.33、ケンブリッジ ・最後の問題 ・万物は数なり、完全無欠の証明、無数にある三つ組数、ピュタゴラスの定理からフェルマーの最終定理へ
第2章 謎をかける人
 ・数論の発展、謎の誕生、余白のメモ、フェルマーの最終定理、ついに出版される
第3章 数学の恥
 ・数学のキュクロプス、遅々とした歩み、ムッシュー・ル・ブラン、封印された手紙
第4章 抽象のなかへ
 ・パズルとクイズの時代、知識の基礎、好奇心に突き動かされて、力づくの計算、大学院生
第5章 背理法
 ・希望的観測、一人の天才の死、良さの哲学、ミッシング・リンク
第6章 秘密の計算
 ・屋根裏部屋の隠遁者、無限との闘い、最初のドミノ牌を倒す、「フェルマーの定理が解けた?」、闇の館、コリヴァギシ=フラッハ法、世紀の講演、そして・・・・
第7章 小さな問題点
 ・カーペット張り職人、悪夢の電子メール、誕生日の贈り物
第8章 数学の大統一
 ・未解決の大問題、シリコンによる証明、大切なもの
補遺
* 日本人研究者:谷村豊、志村五郎、岩澤健吉、肥田晴三氏の活躍、重要な研究を実施していることがが生き生きと描かれているのが嬉しい。
暗号の要旨
第3章 数学の恥
 ・ 素数が無限に存在するという事実は、フェルマーの最終定理が遠からず証明できるのではないかという希望を打ち砕く。
   素数がいくらでも手に入ることは、それほど悪い話ではない。特に暗号の問題や、昆虫の進化といった分野ではそうだ。
   素数理論は暗号に応用されている・・・RSA暗号のアイデアへ。

第4章 抽象のなかへ
 ・ゲーム理論よりもさらに重要だったのが暗号解読への応用である。最大の貢献をなしたのは英のチューリング
 ・ドイツ暗号機エニグマの解読・・・・古典学者・言語学者から数論学者の時代に
  第2次世界大戦は数学者の戦争でもあった。
 ・チューリングによるコンピューターの開発・・・・コロッサス
inserted by FC2 system