暗号理論
[シ行 作品]

作品名 実用段階に入った量子暗号  (日経サイエンス 2005.4号 特集)
著者名 G.スティックス
発行日:2005.4.1
出版社:日経サイエンス社
形式:雑誌
目次
 「なし」 (8P)
概要
量子暗号の開発の歴史、基本的原理を述べ、実用化に進む企業の実態、見通しを述べている。

米国のベネットが1989年実験に成功。ハイゼンベルクの不確定原理により誰かが盗聴すれば、必ず変化が起こり検出できる。故に解読されることの無い暗号だ。NECは、150kmの伝送に成功、2006年には製品化を目指す。量子暗号の伝送距離には限界がある。伝送中に信号が減衰し、途中で増幅すればそこで情報が変化してしまうからだ。そこで量子中継器の開発が必要になる。RSA暗号は数学的法則、量子暗号は物理学的法則。


* 究極の安全暗号を売るのは誰か
 ・ idクオンティーク(スイス、ジュネーブ)
  :伝送路に光ファイバーを使用したシステム。数十Kmにわたる量子暗号の伝送が可能
 ・ マジック・テクノロジーズ(ニューヨーク)
  :伝送路に光ファイバーを使用。100Km崎まで量子暗号鍵を伝送できる。付属のハードウェア及びソフトウェアで既存のネットワークに統合可能
 ・ NEC(東京)
  :2〜3年内に光ファイバーを使った量子暗号システムの製品を発売予定。2004年には150Kmの長距離伝送に成功。
 ・ キネティック(英国、ファーンバラ)
  :大気中で10Km先まで鍵を伝送できるシステムの構築を請け負う。マサチューセッツ州ケンブリッジのBBNテクノロジー社にシステムを提供している。
 ・その他
  富士通、三菱電機等

*実用化に向けての方向
 ・ ネットワークに組み込み
 ・ 通信距離の延長
 ・ 量子メモリーの開発

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