作品名 |
完全系暗号技術を用いた認証・秘匿暗号システム
(「防衛技術ジャーナル2004.8」所収) |
著者名 |
渥美 治、 林田 章吾 |
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発行日:2004.8
出版社:防衛技術協会
形式:機関紙 |
目次
1 はじめに
2 暗号の基本概念
3 計算量的安全性に依拠した現代暗号の問題点
4 完全系暗号技術
5 まとめ |
概要 |
1 はじめに
暗号の基本概念である安全性や方式について説明し、現代暗号の問題点を明らかにして、不正侵入、なりすまし、盗聴、暗号解読を完全阻止する方法として完全系暗号技術を研究し、具体的な認証、秘匿用の暗号技術について論じる。
2 暗号の基本概念
2−1 計算量的安全性と無条件的安全性
(1)計算量的安全性
暗号化アルゴリズムを複雑化して、解読時間が莫大にかかることにより安全性を保障したもの。
(2)無条件安全性
無限の計算資源を使っても暗号を解読できないことを保証したもの。
2−2 共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式の問題点
(1)共通鍵暗号方式
・共通鍵を所有するユーザ数が増加すると漏洩する危険性が増大
・共通鍵の秘密手渡し方法はj必要上不便
(2)公開鍵暗号方式
・ユーザ間の相手認証について保証できない。
3 計算量的安全性に依拠した現代暗号の問題点
・計算量的安全性に依拠する限り、無条件安全性は保証されない
4 完全系暗号技術
4−1 相手認証システム
・あらかじめ登録されていないユーザの不正アクセスを完全に阻止。
4−2 共通鍵システム
・相手認証システムにより認証されたユーザのみ共通鍵システムにより暗号化通信が出来る。
・真性乱数に依拠して共通鍵を繰り返しランダムに部分的削除しているので暗号解読を困難にさせる。
・暗号解読者は、天文学的かつ絶望的な総当り組み合わせ数を手動で実行することになり、解読を断念せざるをえない。
5 まとめ |