暗号理論
[コ行 作品]
作品名 ことば遊びコレクション
著者名 織田 正吉
発行日:S61.3.20
出版社:講談社
形式:新書
目次
1 コスモスと電話をかける女かな―しゃれと語呂あわせ
2 祇園の擬音―早口言葉と陰題
3 鳥鳴く声す―いろは歌とアナグラム
4 一匹二匹さんまのしっぽ―折句
5 さかさのさかさはさかさ―回文
あとがき

概要
言葉遊びの基本的な原理は二つある。一つは相似、一つは制約である。しゃれは音韻の似ていることを楽しむものであり、折句、いろは歌、アナグラム、回文などは特定の文字を用いるという制約を楽しむ遊びである。
言葉遊びは遊びであるせいか、趣味的なもの、あるいはごく限られた分野の研究は別として、その全体を体系的に研究したものはほとんどない。本書では限られた紙数のなかに網羅的に骨格だけを述べることをあきらめ、代表的な言葉遊戯にしぼり、その面白さと社会的な広がりを伝えることに重点を置くことにした。
(あとがきから
要旨
言葉遊びは、全般に暗号の基礎になるかと思う。言葉の使い方により、第3者に対する秘密通信となりえるから。

1 コスモスと電話をかける女かな―しゃれと語呂あわせ
*特に語呂わせ
2 祇園の擬音―早口言葉と陰題
*詩の脚韻、押韻詩、電文の読み違い
*言葉に隠れた虫たち、作者の名を読み込む
*鮭鮫鱈鯉
3 鳥鳴く声す―いろは歌とアナグラム
*同じ文字なき歌、いろは歌のアナグラムである。
*パングラム、アナグラム、シェークスピア=ベーコン説、アナグラムの秀作
4 一匹二匹さんまのしっぽ―折句
*エラリー・クイーンの遊び、かきつばたの折句、ルイス・キャロルの折句
*江戸川乱歩の『二銭銅貨』
*身上判断詩、現代詩のなかの折句、折句の視覚化
*ワードスクェアとクロスワード、アクロニム
5 さかさのさかさはさかさ―回文
*街の中の回文、日本一長い回文、小説の中の回文、英語の回文
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