はじめに
・ 熊本市郷土史家江藤政光氏が、県立図書館で西南の役当時の「軍団及府県往復文書」から暗号文を発見
1 その名は〈太政官暗号〉
・ 「明治十年自四月至十月 密事電報 大阪征討軍陸軍事務所」、「明治十年西南役 密事書類 陸軍省」
・ 陸軍事務所・・・軍事・行政面の中枢通信所敵役割・・・・衣装されていた密事暗号の中に太政官用暗号を発見
2 暗号電文ならびに暗号密書の一例
・ 暗号電文例:大久保参議から西郷陸軍中将
・ 暗号密書例:鳥尾陸軍中将から大久保参議・伊藤参議
・ 暗号電報は有線通信、暗号密書は郵便もしくは飛信
3 太政官暗号に使われた換字表
・ 再現した換字表・・・構成は大きく三つ・・・全体で297の原語収容
@ イ一からヨ九までの126の暗語に対応する頻度の高い単語
A タ一からノ八までの数字、アイウエオ順の片仮名、濁音、半濁音等
B 一一から九九までに地名、名刺等
・ 暗号集式・・・単一文字の換字表とコード・ブックの中間的なもの
・ 当時の暗号従事・・・将校またはこれに相当する官
・ 司馬遼太郎の「翔ぶが如く」の尾崎三良の手稿本に様子が描かれている
おわりに
・太政官暗号、元老院暗号、陸軍省暗号、海軍省暗号、大蔵省暗号等の実態解明が出来ている。
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