作品名 |
飛鳥十字殺人事件 |
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初出版:S55.12:双葉社
発行日:1992.11.15
出版社:双葉社
形式:双葉文庫
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目次
天の部
1 ガン死亡説 2 空間密室
3 呪術殺人 4 天邪鬼行
終章 夜の曲芸
地の部
1 殺人未遂 2 雪の密室
3 脇指の怪 4 謎の資料
二度目の終章
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ストーリーの概要 |
2部構成で、第1部は作中作。雪の夜、新進作家の山路昌夫が妻ともども惨殺死体となって発見された。山路は聖徳太子ガン死亡説を巡る殺人事件をテーマにした作品を書き上げていた、容疑者として浮かんだのは、山路と対立していた先輩作家の吉岡だったが、吉岡には鉄壁のアリバイがあった。 |
暗号について |
山路の作品の中で、言葉の使い方に不自然な部分がある。山路の死の謎は、その部分に隠されているのではないか。色紙に書いた将棋に因んだ言葉が鍵か。雑誌に載せた評論の下手な表現が暗号か> |
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作品名 |
斑鳩の里殺人事件 |
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初出版:H7.1:祥伝社ノン・ノベル
発行日:H10.4.25
出版社:祥伝社
形式:祥伝社文庫(ノン・ポシェット)
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目次
1 入院 2 殺人
3 詩の謎 4 急行「能登」
5 イカル飼育場 6 法隆寺界隈
7 殺人未遂 8 婦長心得
9 軽井沢にて 10 ふたたび法隆寺
11 唱歌の秘密 12 斑鳩(イカル)が飛んだ
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ストーリーの概要 |
「・・・イカルが飛んで人が死ぬ」と柏市の病院内で刺殺された主婦・青山邦美が遺した不気味な詩。邦美は、夫をなくした後、その実弟と再婚した。病室からは、多数の宝石が消えていた。斑鳩の里に群れ飛んだという鳥を歌ったこの詩は、来るべき惨劇を預言していたのか?院長・柏木陽一は詩の中に犯人像を嗅ぎ取り解明に乗り出すが、直後、邦美の長男が殺害された。伝説の鳥イカルと事件の関係は?恐慌を重ねる犯人の狙いは? |
暗号について |
「イカルの詩」と言う詩に隠された秘密は?殺害された邦美は鉄道唱歌が好きだったという。その唱歌とこの詩の関係は。暗号の鍵は意外なところに。 |
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作品名 |
運命の時刻表 |
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発出版:S61.4:文芸春秋
発行日:1989.4.10
出版社:文芸春秋
形式:文春文庫
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目次
1 タロット研究会
2 猟銃の一発
3 女のアリバイ
4 第2の犠牲者
5 死にゆく者
6 暗号解読
7 健太郎重傷
8 逆転の愛
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ストーリーの概要 |
千葉県館浜市の太陽団地近くの斎場建設をめぐって、促進派の市議が自宅で狙撃された。続いて斎場予定地の地主が殺された。日美子は拾った週刊誌の中から見つけた謎の暗号文を解読すると第3の殺人予告があった。犯人と推定される健太郎が襲われ重傷になり、捜査は一時とまどう。 |
暗号について |
週刊誌の中から、僅か3行と5行の意味不明の文が書かれたメモ用紙が2枚。転地や、頻度から推察するが、解けない。同じ文字が続くことと、拾った週刊誌が鍵となり、ようやく解けるが、それは犯行計画のようだ。 |
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作品名 |
OL現代詩殺人事件 (日美子の初タロット所収) |
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初出版:1985:カッパノベルス
発行日:S63.4.30
出版社:光文社
形式:光文社文庫
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目次
1 大学浪人 2 日の呪い
3 次長焼殺 4 秘密の愛
5 カワラケの谷 6 「あめ」の詩
7 御園苑慕情 8 脱出作戦
9 仮面の下
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ストーリーの概要 |
経済省局次長の秘書である我妻章子の弟・伸一が、章子に絡むサラ金業者・水上を殺そうとしているのを知り、心を痛めていた。サラ金業者を狙う連続放火事件が発生し、伸一は行方不明となる。火災現場から神奈川県庁次長・深山の死体が発見され、また、水上も殺される。伸一から、無事だ心配するなと言う手紙が来るが、その証明である「あめ」という詩がどこかおかしい。 |
暗号について |
伸一の好きな「あめ」と言う詩と、贈られてきたおかしな「雨」を比較して解読する。モースルか? |
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作品名 |
王将殺人 |
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初出版:1974.9:カッパノベルス
発行日:1994.7.20
出版社:光文社
形式:光文社文庫
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目次
第1章 定山渓の対局 第2章 死の棋譜
第3章 陣屋騒動 第4章 謎の詰将棋
第5章 美しい姉弟 第6章 一文字の秘密
第7章 将棋と暗号 第8章 第2の犠牲者
第9章 針のない時間 第10章 父の犯罪
第11章 燃えた棺 第12章 過去を掘る
第13章 死を運ぶ商売 第14章 不幸な殺意
第15章 骨と真相 |
ストーリーの概要 |
定山渓でのアマチュア将棋対局で勝ち、最高の座についた星純一。その夜、純一の後援会長・倉西正文が札幌のホテルの浴室で殺された。純一は父・恵三の不審な行動に不安を感じる。また、恋人・真理子の父親・森田八段にも容疑が浮かぶ。殺害現場に遺された、書き換えらた棋譜の意味は?亡き母が純一に遺した曲詰の秘密は? |
暗号について |
遺された棋譜の書き直された3箇所の意味は?作中に「杉本健作 将棋の遊び方」第16章「暗号の作り方」として、将棋の棋譜を利用した暗号の作り方が詳しく書かれている。 |
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作品名 |
奥の細道殺人事件 |
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発行日:S52.5.30
出版社:集英社
形式:集英社文庫
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目次
第1部 公害
第2部 容疑者
第3部 奥の細道
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ストーリーの概要 |
俳聖・松尾芭蕉を研究テーマとしている東陽大学国文科講師の三浦は、芭蕉忍者説の裏付けをとるため奥の細道を歩く計画を進めていた。その矢先、一人息子が工場廃液から生じる有毒ガスのために不慮の死・・・。起こる三浦は公害企業への復讐を誓う。その工場長が殺害されるが、犯人と推定される三浦は奥の細道を取材旅行中であり、アリバイが。その三浦が自白の遺書を残し自殺を。真相は何か、疑問を持った刑事が奥の細道の疑惑追及へ挑む。 |
暗号について |
三浦が入手した古文書に妙な符牒のよう文字が。木火土金水の5行と数字の組み合わせ。三浦は奥の細道に詠われた芭蕉の俳句との関係からその謎を解読する。 |
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作品名 |
鎌倉さざんか寺殺人事件 |
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初出版:1990.3:講談社ノベルス
発行日:1992.12.15
出版社:講談社
形式:講談社文庫
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目次
1 日美子の占い 2 母校の人々
3 人質の手紙 4 安部教授の謎
5 ヨットの死 6 海上の謎
7 時限爆弾装置 8 脱出行
9 事情聴取 10 女高生の死
11 最後の犯罪 12 二つの告白
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ストーリーの概要 |
日美子の後輩に当たる女子高生二人が下校途中に誘拐され、自宅に一億円ずつ身代金要求が届いた。犯人が女子高生の一人に書かせた手紙には奇妙な暗号が含まれていた。日美子の夫二階堂警部らが暗号解読に苦心する間に遂に殺人事件が発生した。古都鎌倉を舞台に人間の愛憎を織り込む日美子シリーズ第35作 |
暗号について |
誘拐された女子高生からの手紙2枚の文章が変だ。1枚目が鍵を示しているのか。2枚目はすべて平仮名が特徴だ。その子は暗号が好きだった。担任の阿部先生は国語の先生だな。 |
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作品名 |
危険な水域 |
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初出版:S46.2:光文社
発行日:S54.8.25
出版社:集英社
形式:集英社文庫文庫
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目次
序章
1 盗聴器 2 攻防戦
3 密室殺人 4 万葉集の謎
5 陸上自衛隊第1教育団 6 アリバイ
7 デッドロック 8 琵琶湖の論理
9 多賀大社 10 爪
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ストーリーの概要 |
横浜に、東光石油による天然ガスの採取計画が持ち上がる。地元民の反対運動が都市工学の学・村岡教授を中心に盛り上がる。東光石油の岩井課長が社宅で密室殺人もどきの死体で発見される。次いで、村岡教授が失跡する。岩井課長は、以前自衛官の佐々木2士の許婚をひき逃げしていた。村岡教授の娘・雅子と教え子の上原教授が教授を探し回る。カレンダーに残された謎の数字の意味は。村岡教授の死体が、琵琶湖で発見される。 |
暗号について |
村岡教授がカレンダーに記した数字は?一つは電話番号か。もう一つに「318」の意味は?教授の妻は、彼は万葉集が好きだったと言う。 |
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作品名 |
機密 |
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初出稿:S37.8:月刊「宝石」
(第2回宝石中編賞受賞作)
1972.2:青樹社:「垂直の殺意」改題
発行日:1981.10.15
出版社:徳間書店
形式:徳間文庫
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目次
「なし」
他に、「垂直の殺意」、「女だけの部屋」
所収 |
ストーリーの概要 |
冨田湾第2期埋立計画の漁業補償をめぐって、K市は二つの漁業組合と市側が激しく対立。ついに犠牲者を出す始末だった。次期市議選の布石を打つ市会議員、出世を夢見る港湾課長、市長選の資金援助を恃む市長、埋立地獲得を狙う企業・・・・それぞれの思惑を秘め、虚虚実実の「機密合戦」が展開されたが、大詰めの交渉当日、裏をかいての大芝居の結末は。 |
暗号について |
・肝心の箇所は、2枚のトレーシングペーパーにそれぞれ数字を一つおきに書く。二枚重ねると始めて意味が通る。
・担当者若生は、友人とチェスの駒の動かし方を、板の縦横の位置を記号で表し、やり取りしていた。その意味は。 |
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作品名 |
黒白の奇蹟 |
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発行日:昭和59年2月5日
出版社:講談社
形式:KODANSHA NOVELS
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目次
1 箱根の惨劇 2 女流最高位 3 大学囲碁部 4 錯綜する愛
5 疑問の碁石 6 愛情の角逐 7 疑問の陰翳 8 瞳の名推理
9 怪しい人影 10 奇妙な詰碁 11 第二の殺人 12 恐怖の記憶13 揺れる過去 14 悪魔の誘惑 15 迷いの人びと
16 波乱の対局 17 密告の電話 18 電子碁盤
19 謎また謎 20 母の涕粒 21 過去の光 22 夢の再会
23 激闘の果 24 美しい光 |
ストーリーの概要 |
箱根・芦ノ湖の遊覧船内で起きた毒殺殺人の現場に磁石碁石が。事件は、囲碁女流最高位を対局中の福岡多恵子5段の周辺に迫る。娘の恭子が痴漢に襲われ、その痴漢が恭子のゴルフクラブで殺される。一方囲碁ファンで事件に心を痛める盲目の麗人・川上瞳の出生に秘密が。 |
暗号について |
瞳に遺された遺品の碁盤の脚の中から出てきた詰碁が4枚。詰んだ跡に文字が。詰碁の暗号。 |
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作品名 |
荒城の月殺人事件 |
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初出版:1993.1:廣済堂出版
発行日:平成6年12月1日
出版社:廣済堂出版
形式:廣済堂文庫
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目次
1 鶴ヶ城 2 燃える家
3 猪苗代湖 4 哀しい歌
5 黒い人影 6 誘拐された桂
7 次の惨事 8 司郎探偵
最終章 ローマの謎
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ストーリーの概要 |
会津若松の山林王内山一家を襲う連続殺人事件。内山家に嫁いだ花藻の妹で日美子の同級生京子と共に日美子は会津若松に向かう。財産争いだろうか、長男、次男、四男の家族が悲劇に見回られる。京子の主人の三男・吾郎が犯人か。イタリア帰りの叔父司郎、ニューヨーク帰りの伯父鵜飼がからみ、父の残した暗号メモの謎を解く。 |
暗号について |
「上の者、下の者に二度きいて、のち、ローマにて同じくせよ。彼は応えるだろう。」この暗号を作ったのは、当主の次郎で旧海軍の暗号技術者。彼の好きだった「荒城の月」が鍵か。 |