暗号戦史
「ハ行 作品」
作品名 バチカン発・和平工作電    (広島は避けられたかPEACE WITHOUT HIROSIMA)
著者名 マーティン・S・キグリー (Martin S.Quigley 訳:仙名 紀)
発行日:1992.8.25
出版社:朝日新聞社
形式:四六判
目次
1 ローマ街道
2 永遠の都へ至る長い道
3 情報工作の下準備
4 窓を開け放つ
5 バチカンの窓
6 ドノヴァン将軍の密命
7 バチカンの外交官を抱き込む
8 1945年のワシントンと東京
9 工作員が日本使節に接触
10 「マジック」システム
11 降伏条件を尋ねる
12 いくつかの謎
13 終章 その後の展開
解説・バチカン和平工作の歴史的意義:保坂正康
ストーリーの概要
1945年春、太平洋戦争の末期における、バチカンを通じての日米和平工作について、米側の当事者が語った。
アメリカの諜報部員の活動、OSS(戦略事務局。後のCIA)首脳部の人間関係、1943年9月に連合軍に無条件降伏したイタリア国内の疲労状況、世界大戦末期の共産主義の動き、さらにはバチカン教皇庁の政治システムなどの側面が微妙に絡む。
なぜ、成功しなかったか?国際政治の谷間であえいだ一個人の虚しさ。もし、自らの試みが成功していたら、広島・長崎への原爆投下はなかっただろうという著者の確信。
暗号について
* 10 「マジック」システム
 ・ 米英の暗号解読協力
 ・ マジック情報システムの概要:配布リストにOSSは入っていなかった。
   そのため、バチカンの原田公使から外務大臣にあてた和平工作の暗号解読電は,OSS長官に伝わらなかった。
 ・ バチカンの日本公使からの発信要領
 ・ 米の暗号解読組織と解読要領
 ・ 解読した和平暗号電文の紹介
 
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