暗号戦史
「チ行 作品」
作品名 諜報と歴史
著者名 黒羽 茂
発行日:1977.10.15
出版社:南窓社
形式:A5判
目次
はしがき 
第1章 諜報と暗号
第2章 諜報と諜報機関
第3章 諜報史寸描
第4章 諜報史上より見たる日露戦争
第5章 諜報史よ上り見たるふたつの陰謀事件
第6章 ワシントン軍縮会議と暗号盗読問題
第7章 アメリカ合衆国の参戦とチンメルマン電報事件
第8章 暗号史上に現れた二つの謎
第9章 ゾルゲの諜報活動とその評価(上)
第10章 ゾルゲの諜報活動とその評価(中)
第11章
ゾルゲの諜報活動とその評価(下)
第12章 暗号戦上より見たる太平洋戦争
概要
これまで日露戦争や第1次世界大戦、そして今次の真珠湾奇襲事件をはじめ、幾多の戦争や多くの事件の背後には驚くべき諜報組織があって、戦争や事件の原因のみならず、その終局に大きな関係を持っていることを知った。おそらくこうした秘密組織の活躍によって、勝負の方向が歪められたり、ひいては国家の攻防にも大きく関与していることを思えば、この恐るべき諜報組織の暗躍によって描かれる奇跡は、これを歴史学上から見ても重大な意義を持つものと考える。
(はしがきから)
暗号について
諜報の歴史ではあるが、その歴史には「暗号」と「暗号解読」が密接にかかわっていることを著者は述べている。各種の暗号に関する事例を取り上げ、暗号解読による成果、あるいは折角の解読を何故有効に生かせなかったのか等、詳細に分析している。
貴重な1冊であると思う。

第1章 諜報と暗号
 ・暗号の起源、歴史
 ・外交暗号の攻防・・・日本外務省の暗号被解読
  各国とも暗号解読について公式に発表しないし、まとまった研究資料・著作がない

第4章 諜報史上より見たる日露戦争
 ・明石大佐の「落花流水」・・・秘密通信法

第6章 ワシントン軍縮会議と暗号盗読問題
 ・米「ブラック・チェンバー」による日本外交暗号の解読

第7章 アメリカ合衆国の参戦とチンメルマン電報事件
 英・情報機関40号室による独逸外交暗号「チンメルマン電報」の解読とその活用方法

第8章 暗号史上に現れた二つの謎
 ・盧溝橋事件の謎
  大和田通信隊の傍受電報の取り扱い
 ・真珠湾奇襲の謎
  「風」暗語の取り扱い・・・不明瞭な米政府、米軍内の「7001号」解読文書の処理

第12章 暗号戦上より見たる太平洋戦争
 ・日本側の暗号解読の活用不明瞭・・・なぜ、ハワイは奇襲されたのか?
 ・ミッドウェー海戦と「D]暗号
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