作品名 エニグマ・コード 史上最大の暗号戦 著者名 ヒュー・S・モンティフィオーリ (Huge Sebag-Montefiore) (訳:小林 朋則) 発行日:2007.12.30
出版社:中央公論新社
形式:四六判目次
下記欄記載ストーリーの概要及び暗号について 第二次大戦時、ナチ・ドイツと連合軍が水面下で繰り広げた激闘。ドイツが絶対解読不可能と豪語して使っていたエニグマ暗号解読に関する新発見資料や関係者証言から、その息詰まる全容を明らかにする。
第2次欧州大戦前、独軍jのエニグマの実用化とドイツ暗号局員の裏切り、ドイツUボートからの暗号情報の収集、最後は連合軍によるDデーで終わる。最後に関係者のその後のエピローグ、年表、付録(暗号解読理論)がある。
イギリスによるドイツとの海軍作戦を有利にするため、エニグマの解読に焦点を当て、英・米が如何にUボート作戦を実施したのかを描く事で、エニグマ解読の果たした役割を詳細に時間を追いながら描いている。独は最後までエニグマが解読されている事に気付かず、通信の安全性を信じて疑わず、潜水艦に無線通信を頻繁にさせた(日本海軍と同様か)。このため、英に通信情報の収集の機会を与えてしまった。
英はエニグマを解読している事を独に悟られないように、時には米にさえ情報を秘匿する等、機密保持に異常なくらい神経を払っている。
目次
はじめに プロローグ
1 裏切り 1931年 ベルギー、ドイツ
2 機密漏洩 1929~38年 ポーランド、ベルギー、ドイツ
3 直感 1932年 ポーランド
4 致命的ミス 1933~39年 ポーランド
5 脱出 1939~40年 ドイツ、ポーランド、フランス、イギリス
6 最初の捕獲 1940年 スコットランド
7 堂々めぐり 1940年 ノルウェー、ブレッチリー・パーク
8 エニグマの秘密を守れ 1940年5~9月 フランス、ブレッチリー・パーク
9 行き詰まり 1940年8~10月 ブレッチリー・パーク
10 イタリア事情 1941年3月 ブレッチリー・パーク、地中海
11 序章の終わり 1941年3月 ノルウェー
12 現状打破 1941年5月 アイスランド北方沖
13 プリムローズ作戦 1941年5月 大西洋
14 KOパンチ 1941年6月 アイスランド北方沖
15 疑惑 1941年5~10月 ブレッチリー・パーク、大西洋、ベルリン
16 諸刃の剣 1941年9月 大西洋、カーボ・ヴェルデ諸島
17 無謀と無策 1941年11月~1942年3月 南大西洋、ノルウェー
18 二連字表を入手せよ 1941年12月 ブレッチリー・パーク、ノルウェー
19 ブラックアウト 1942年2~7月 バレンツ海、ブレッチリー・パーク、イギリス海軍本部
20 局面打開 1942年10~12月 地中海、ブレッチリー・パーク
21 転換点 1942年11月~1943年9月 南フランス、地中海、大西洋
22 罠 1942年11月~1943年3月 南フランス
23 逮捕 1943年3~9月 ベルリン
24 シャルンホルスト撃沈 1943年12月 バレンツ海
25 カヴァード作戦 1943年8月~1944年3月 パリ、インド洋、大西洋
26 最後の波瀾 1944年3~6月 ドイツ、フランス、南大西洋
エピローグ 彼らのその後は?
訳者あとがき 用語解説 年表
付録(1ボンブ 2海軍エニグマ 3シリー 4海軍エニグマ・オフィツィーア設定の解読方法)
人名索引