作品名 |
報道電報検閲秘史 丸亀郵便局の日露戦争 |
著者名 |
竹山 恭二 |
|
発行日:2004.12.25
出版社:朝日新聞社
形式:四六判(ソフト) |
目次
プロローグ 発見された電報検閲記録
1 検閲と電報
2 開戦―電報検閲の開始
3 電報検閲のシステム
4 続出する差し止め・削除―旅順攻囲戦
5 老兵たちの戦場―遼陽・沙河・奉天
6 手さぐりのメディア管制
7 防諜から世論統制へ―ポーツマス講和会議
8 戦場からの手紙―もう一つのメディア
エピローグ 悲壮美の日露戦争 |
ストーリーの概要 |
100年前、四国の軍事都市・丸亀。郵便局には連日、新聞記者が駆け込んでいた。
しかし送った戦闘情報は、本社には届かなかった。「伝送ヲ停止スベシ」郵便局で行われていた電報検閲では何が削られ、何が残されたのか。その詳細なしくみが、郵政民営化を前に、新出史料で初めて明かされる。
肉弾戦といわれた日露戦争。鉄砲より肥え持ち棒を担ぎたいと訴える老兵の肉声。戦場の兵士から届けられた手紙も、また郵便局を通過した。郵便局を舞台に、二つのメディアが伝える日露戦争時の電報検閲の実態について。。
|
暗号について |
プロローグ 発見された電報検閲記録
* 電報における略号
・大日本政府電報取扱規則:「ウナ」、「ムナ」、「チラ」、「タラ」
・局報略号表:「テソ」、「テタ」、「テツ」、「「ホネ」、「トウ」、「ウニ」、「ムノ」、「シソ」、「ムセ」、「タイ」、「シツ」、「シキ」
* モールス符号の化けの一覧表
1 検閲と電報
* 明治38年7月:仏人ブグアン・・日本軍の秘密情報を探知し、暗号電報でパリに通信・・・重懲役10年
2 開戦―電報検閲の開始
* 第11師団出征―本願寺の暗号電報
・暗号の内容を郵便局が確認し、検閲後良ければ発信・・・本願寺は協力団体
3 電報検閲のシステム
*新聞社の暗号電報の取り扱い
・新聞社は他社に漏れるのを防止するために暗号電報を使用
・許可の手続きに数時間・・・許可されても記事の遅れとなる
*外国宛電報の暗号電報
・東京、横浜、神戸の郵便局に制限
・訳文と暗号帳の提出を求めた
7 防諜から世論統制へ―ポーツマス講和会議
* 検閲逃れの奇策
・朝日新聞・・・東京の新聞社ではなく外報係故人の自宅へ商用電報を装い発信
「日本移民のテキサスにおける米の収穫は見込み少し」
テキサスはロシア、米は賠償金、日本移民は日本全権等の暗号の取り決め
|