暗号戦史
「イ行 作品」
作品名 インテリジェンスという戦争 情報を奪われ続ける日本の現実(「中央公論2007.7号」所収)
著者名 中西輝政、大森義夫、勝股秀通、佐藤優対手嶋龍一
発行日:2007.07
出版社:中央公論社
形式:雑誌
特集:インテリジェンスという戦争
・ 大英帝国、情報立国の近代史:中西 輝政
・ せめて、機密を守る国になれ:大森 義夫
・ 自衛隊――欠陥の組織文化:勝股 秀通
・ 情報機関を「権力の罠」から遠ざけよ:佐藤 優 対 手嶋 龍一
ストーリーの概要
○ 大英帝国、情報立国の近代史:中西 輝政
 * 島国イギリスはいかにしてヨーロッパの大国に競り勝ち、躍進したか。情報重視の伝統とノウハウに、国際社会で生き抜く知恵を学ぶ。
  ・ 冷戦後、各国のインテリジェンス予算は、軒並み冷戦時代より増大している。
  ・ 英仏百年戦争の敗北:インテリジェンスにおける敗北:その後の国運を賭けた情報活動
  ・ 1588年、スペイン無敵艦隊との勝利:嵐のおかげではない。情報活動の勝利。
  ・ エリザベス女王とフランシス・ウォルシンガム:国政の最高指導者が直接指揮する情報機関の存在
  ・ クロムウェルとジョン・サーロー:冷静かつ客観的な情報活動の推進
  ・ ベニスからノウハウを学ぶ:防諜こそがインテリジェンスの決定的な「学びの場」
  ・ イギリス:国家の大戦略に直結した目的対応型。フランス:全てを集める。
  ・ 暗号解読の重視:下記
  ・ 1840年代:改革の時代;情報機関の解散命令。・・・イギリス国勢の衰退。
  ・ アメリカのOSSは、イギリスの情報機関に学んだ。:真の同盟;座ったままインテリジェンスの伝統とノウハウを受け継ぐ。
  ・ 日本は一般国民に対する監視は徹底:上層部にはない;ゾルゲ事件
    日本は非力であった日露戦争当時優れた情報文化があった。:その後、自信を持った途端、情報軽視。
  ・ 情報保護と情報公開の両立
  ・ 日本以外の国:議会が鍛える国家情報能力;与野党が国家機密を触れながら、情報活動を監視。

○ せめて、機密を守る国になれ(日本版NSCを創設する前に):大森 義夫
 * デンソーの中国人技術者によるデータ持ち出し、イージス鑑の情報漏えい。
   なぜ、日本は機密が守れないのか。国際水準のインテリジェンスを目指す前に、先ず、足元を見つめよ。

○ 自衛隊――欠陥の組織文化:勝股 秀通
 * なぜ、イージス鑑情報は漏れたのか
   相次ぐ機密漏洩。情報というファクターに、全く鈍感な自衛隊の体質は、戦後日本の当時者能力欠如を象徴している。

・ 情報機関を「権力の罠」から遠ざけよ:佐藤 優 対 手嶋 龍一
 * 権力とインテリジェンスの接近が生んだ悲劇。それが、佐藤優・鈴木宗男事件の核心だ。
   この苦い教訓をかみしめよ。でなければ、国家は舵取りを過ちかねない。
暗号について
○ 大英帝国、情報立国の近代史:中西 輝政
 * イギリスは暗号解読を重視:18世紀に発達
  ・ ジョン・ウォリス:オックスフォード大学数学教授;無限大(∞)を作った。・・・その一族は、代々暗号解読に従事。
   18世紀を通じ、イギリスに届く外国からの手紙は殆ど開封されており、相手国もそれを承知していた。だkら、暗号で書くのだが、イギリス側は全て即日解読してしまう。小さな規模で、決定的に重要な情報源に肉薄する。これこそ暗号解読の威力であり、イギリスの情報活動の精髄を体現。
  ・ 暗号解読担当者への支払額:1870年代;年某300ポンドの記録あり。貴族の年収に匹敵。
  ・ 1840年代の情報軽視時代:暗号解読部局の解体(モラル上禁止)。
 * 日本は、情報で負けた。
  ・ ワシントン会議、ミッドウェー作戦等における米の暗号解読。
inserted by FC2 system