暗号戦史
「カ行 作品」
作品名 隠されたる歴史 第770頁     (謀略とスパイ)
著者名 小畑 武三
発行日:S26.1.20
出版社:北辰堂
形式:四六判(ソフト)
目次
序章 その前夜
第1章 第1次大戦秘話
第2章 第2次大戦秘話
第3章 ゾルゲ事件
第4章 ゾルゲ事件余話
第5章 ゾルゲの諜報日誌
第6章 大陸謀略の譜
第7章 南海謀略の譜
第8章 旅路の果
ストーリーの概要
(帯から)
マタ・ハリばかりがスパイではない。何が日本を敗戦に導いたか?
東京日日新聞に発表されるや全国に一大センセーションを巻き起こした実話。ゾルゲ事件の真相、ソ満国境の実相、チャンドラボース対印工作の真相等

目次の細部
序章 その前夜
 ・その前夜 ・38度線
第1章 第1次大戦秘話
 ・無線電信の今昔 ・日本駆逐艦の地中海戦話
第2章 第2次大戦秘話
 ・外交と暗号 ・筒抜けの情報 ・極秘の建艦 ・敵を知らぬ統帥部 ・地図の苦心
 ・シドニー襲撃の特殊潜航艇 ・ニュースの鍵 ・電波の戦 ・ダムの攻防
第3章 ゾルゲ事件
 ・新しい波紋 ・不可解な溺死体 ・怪電波 ・ゾルゲの登場 ・独乙版「星と錨」 ・一斉検挙 ・ゾルゲの成功
第4章 ゾルゲ事件余話
 ・日本の舞台裏
第5章 ゾルゲの諜報日誌
 ・摘録
第6章 大陸謀略の譜
 ・脱走兵コステリヨフ ・黒龍江の猟人 ・偽装逃亡者 ・参謀夫人の失踪 ・北満のマタ・ハリ ・義に感ずる三人の男
 ・偽情報 ・風船爆弾の先駆 ・カンサーズ事件 ・興安嶺の勇オロチョン族 ・白系諜報団の潜入 ・ソ連参戦の前夜
第7章 南海謀略の譜
 ・インド工作の失敗と成功 ・インドの親日感
第8章 旅路の果
 ・歴史は繰り返すか

*770ページの意味不明。
前書きも解説もない。著者もどういう人物か不明。
しかし、昭和26年と言う、戦後間もない時期にこれだけの内容を書ける情報収集力、分析力等は評価できる。
暗号について
序章 その前夜
 ・その前夜
  朝鮮戦争前の無線を聞いていて暗号の変化に気づく。・・・気象暗号と謎の通信量の増大。
  転置式暗号の一例・
第1章 第1次大戦秘話
 ・無線電信の今昔
  当時の暗号について・・・数字暗号と文字暗号 
第2章 第2次大戦秘話
 ・外交と暗号
  *ブラック・チェンバー
  「日本の機密電報の漏洩は、ワシントン会議の時よりも、むしろポーツマス講和会議の時であつた。
   当時日本政府とその同盟国英国政府との間では、日露講和会議における講和条約の最大限度と最小限度とにつき打ち合わせがなされていた。

   ところが、日本から英国に送る電報は、長崎以遠は外国の大北電信会社に託送されていたので、シベリヤ陸線をロシヤより借りているデンマーク系の大北電信会社は自然とロシヤと密接な関係にあり、しかもその大株主はロシヤ皇室ときているから、すっかり内容がロシヤ側に筒抜けになつていたのである。」
  *最後通牒が遅れた経緯
 ・筒抜けの情報
  ミッドウェイ、山本五十六撃墜に関する暗号解読
第3章 ゾルゲ事件
 ・一斉検挙 
  ドイツ統計局発行の「ドイツ国統計年鑑」を利用した暗号
第6章 大陸謀略の譜
 ・偽情報
  当時、関東軍では特殊機関を組織し、ソ連の暗号を解読していた。・・・解読した電報が偽情報
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