暗号戦史
「ケ行 作品」
作品名 検証 山本五十六長官の戦死
著者名 山室英男、 緒方 徹
発行日:1992.4.20
出版社:日本放送出版協会
形式:四六版
目次
第1章 戦勝のかげに
第2章 侮りのむくい
第3章 悲劇の終局へ
第4章 飛行実験は何を語る
  
ストーリーの概要
1943年4月18日、山本長官はなぜブーゲンビル島の最前線に行かざるを得なかったのか。そしてなぜあれほど簡単に撃墜されてしまったのか?
山本長官を撃墜したアメリカ戦闘機のパイロット二人は、どちらの弾丸が超喚起に当たったのかをめぐり、揉めている(いた)。
空戦状況「20秒余り」の事実の追求と山本長官の行動に対する疑問の追及。
長官の自殺説に対する疑問にも答えている。
長官機を含め1式陸攻が2機とも撃墜されたのに直俺の零戦6機は無事帰還の事実の裏は?
「死屍に鞭打つ覚悟がなければ的確な戦訓は得られない」(館山飛行隊長・浅野中佐)日本人は、かばいあいが目に付き、真実の追求姿勢が弱い。
日米の公刊戦史等各種資料を駆使して、事実を追及した力作であろう。
暗号について
・英チャーチル首相の回顧録による英の暗号解読の事実。米よりも進んでいた。
・太平洋戦争における米暗号解読努力に実態。物理的解読(暗号書等の入手)と科学的解読。
・ゼロ戦の通信手段:無線電話は役立たず。モールスのよる略号通信主体か?
・解読された長官視察計画:電報の流れの追求・強度の弱い暗号使用による転電が解読の原因。
 長文電報の弱点。かなり詳しく分析しており、参考になる。


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