暗号戦史
「コ行 作品」
作品名 国際情報戦   情勢判断はこうしてつくられる
著者名 加藤 龍樹
発行日:S53.4.6
出版社:ダイヤモンド社
形式:四六判
目次
第1章 情報とは何か
第2章 ニセ情報
第3章 情報資料の批判の方法
第4章 情勢判断のつくり方
第5章 情勢判断の失敗と成功
第6章 ヒットラー・ショック
ストーリーの概要
情勢判断を作成するにあたっては何のための情勢判断か目的化をはっきりさせる必要がある。
次に大切な事はタイミング。そして情報資料と情報との差の明確な認識が大事。

目次の細部
第1章 情報とは何か
・ヤコブ先生の受難 ・CIAの驚愕 ・石を抱きて罪あり ・「0.03%」n輝き ・戦術と戦略の交わり ・情報の死亡時刻 ・バクダット・エクスプレスの美人スパイ ・諜報者募集は一大難事とす ・情報資料収集にはアタマがいる ・シセロと呼ばれた男 ・陽気な夫人と暗号電報 ・暗号とコード ・モスクワ事情の発見場所 ・奇襲とタイミング
第2章 ニセ情報
・ニセ情報について ・「情報とゲリラ戦のハンドブック」から ・ニセ情報のつくり方 ・ひき肉計画 ・スターリンは何をしたか ・音によるニセ情報 ・盗まれた電報
第3章 情報資料の批判の方法
・情報源と報告者の信頼度 ・情報資料の採点法 ・批判のプロセス ・外的批判の方法 ・内的批判の方法 ・情報資料の相互チェック ・偽造された日記 ・ジェームス・ボンドもかなわぬ亜麻色の髪の娘
第4章 情勢判断のつくり方
・歴史は繰り返すか ・アンリ・マチス画伯の教え ・第1次情報資料の解釈 ・第2次情報資料の解釈 ・プロよおごるなかれ ・正直者の日本人 ・新聞との競争 ・国民性について
第5章 情勢判断の失敗と成功
・チャーチルは天才か ・キューバでの失敗 ・インディケーター ・アルデンヌの戦い ・ソ連の対日侵攻前夜 ・「知りうるもの」と「知りえざるもの」 ・北朝鮮侵攻前夜の情報戦
第6章 ヒットラー・ショック
・松岡外務大臣訪独の際のドイツ首脳との会談 ・在ドイツ大使館よりの報告電報より ・在ソ大使館よりの報告電報より ・当時の情勢判断
暗号について
第1章 情報とは何か
* 陽気な夫人と暗号電報
 ・簡単な文字の置き換えと省略符号の組み合わせ方式
 ・電報で送られる内容は、生のままの本音を述べている・・・暗号解読の重要性
* 暗号とコード
 ・換字、コード、乱数表について
 ・日本の暗号解読の歴史は古い・・・陸奥宗光秘書官・田中敬義(外務省調査部第1課編、外務史談特輯)

第2章 ニセ情報
* 音によるニセ情報
 ・ノモンハン事件:ジューコフの回想録
  「虚偽情報を目的として特別の無電、電話通信計画を作成。ニセ無電は解読容易な暗号によって組まれた。」
* 盗まれた電報
 ・1957年5月24日、台湾にある米大使館が左翼系の暴徒に襲われた
  ニセ電報を発信された・・・マスコミに持ち込んで発表させた。

第5章 情勢判断の失敗と成功
* インディケーター
 ・攻撃開始前は、暗号解読の恐れから、一切の電波を止める。
* アルデンヌの戦い
 ・上級司令部は暗号解読に依存しすぎていた。ドイツの無線封止により情報が半減
* ソ連の対日侵攻前夜
 ・モスクワに向かったクーリエが急死・・・極秘文書、暗号書は当然コピーされている。
 ・関東軍参謀の起案した判断資料は逐次加筆修正され、緊迫感が薄められていた。
 →特種情報との差
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