作品名 |
孤島の戦場 悲しき兵隊よもやま物語 |
著者名 |
東倉 勉一 |
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発行日:1991.11.2
出版社:光人社
形式:四六判(ソフト) |
目次
1 行く先は地獄島
2 流水トイレの紋黄蝶
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99 敷布が原爆よけ
100 略奪解散 |
ストーリーの概要 |
著者・東倉氏の大東亜戦争参加時の思い出話。
氏は、昭和18年5月、応収。福山連隊に入隊、暗号教育を受ける。
18年11月、福岡西部軍司令部電報班に分遣。
19年5月、山口連隊に転属。6月、硫黄島派遣独立混成17連隊に転属。
7月、敵潜水艦の雷撃により海没。小笠原群島父島に上陸、以降、陣地構築、対空対艦戦闘にあたる。
11月、父島陸軍病院入院、以降、横須賀、広島、善通寺、道後、姫路の各病院を経て、20年8月復員、1等兵。
この間の軍隊生活における波乱万丈の出来事をユーモアを交えて述べている。 |
暗号について |
暗号教育を受け、福岡西部軍司令部電報班に勤務した間の出来事。
11〜30:暗号業務
11 居眠り暗号教室:
居眠りもトップだったが、暗号作業もトップだった。
12 旅は道連れ待ちぼうけ
西部軍司令部へ分遣命令。
13 汗みどろの特訓
陸4使用の暗号業務習熟訓練。使用した暗号書の種類。
14 電報班は秘密結社
電報内容を見れた。軍隊の階級ではなく実力主義。
15 タイピスト嬢
女性事務員が一人いた。ついたてで囲った中でタイプを叩いていた。
16 西部軍司令部
司令部がいた建物は、現在裁判所の倉庫。戦後、訪問すると守衛が親切に案内してくれた。
17 有能なる極楽トンボ
暗号兵は高等教育を受け能力は高かったが幹部候補にならず、万年1等兵で結構という極楽トンボばかり。
18 機構改悪
班長交代。新班長は、班を軍隊並みに改革。階級制になったため、暗号能力のない者が上に着き電報処理が遅れた。
19 便利屋伍長
暗号能力の低い下士官は、下級者にゴマを摺り作業を頼む。新任の伍長は、補給等、内務に関する便利屋。
20 南洋第5支隊の悲劇
日向灘で敵潜水艦により沈没した。暗号書もドボン。暗号書の宰領に来た伍長から状況を聞く。
21 降等軍医
暗号作業の概要。
22 内地還送患者
暗号電報の内容から患者輸送を知る。
23 空中列車と葬送行進曲
暗号電報から「インパール作戦」敗北を知る
24 黒砂糖と豚と女
沖縄に暗号書を届けに行く際、帰りに黒砂糖等を仕入れた。
27 鶏の尻の病気
電文のくずれで判読できず。「鶏の尻の病気」としたが、軍医から「鶏知(けち)陸軍病院」と言われた。
28,29 特になし
30 減退復帰はペケ印
分遣は6ヶ月。3分の2は交代。電報室に部外者を立ち入らせた罰で原隊復帰か。
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