暗号戦史
「ミ行 作品」
作品名 ミッドウェー
著者名 淵田 美津雄、 奥宮 正武
初出:昭和26;日本出版共同(株)
再出:1974.3;朝日ソノラマ


三版:1992.11;朝日ソノラマ

発行日:1999.7.15
出版社:PHP研究所
形式:文庫


他、海外で多数出版
目次
第一部 出撃 
第1章 広島湾をあとに
第2章 南雲部隊
第3章 進撃
第二部 本作戦決定の経過
第1章 作戦を支配した「油」
第2章 MI作戦の決定
第3章 戦機動く
第三部 海戦
第1章 風雲急を告ぐ
第2章 南雲部隊の戦闘
第3章 山本長官の作戦
第4章〜第8章・・・略
第四部 結び
第1章 敗因の分析
第2章 本海戦の意義
ストーリーの概要
ミッドウェー海戦は惨憺たる敗北であった。戦前、量よりも質をモットーとして「寡を持って衆を制する」ように訓練し、準備されてきた日本の聯合艦隊が、「衆をもって寡に敗れた」のである。
海戦の主導権は我にあった。参加兵力は米太平洋艦隊のそれに比して圧倒的に優勢であった。戦争の主役を果たした航空部隊の質は、必ずしも米軍のそれに比して劣ってはいなかった。
そしてこの海戦は、海戦以来日本海軍の奔放な行動をした行動を許していた神が、始めて一大反省の機会を我々に与えたのではないか、と思われるほどいろいろ教訓を残している。

寄稿にあたっての重点
1 明治開国以来連戦連勝を誇り、本戦争でも緒戦に圧勝したわが海軍が、何故にミッドウィーで完敗したのか
2 わが海軍の長所は上げても過度に誇張せず、短所は書いても徒に卑下することなく、同様に米軍の美点は素直に認めても徒に迎合せず、その欠点は述べても悪口は言わないこと。
暗号について
戦後間もない時期の出版であったのであろう。暗号についての具体的な著述は殆どない。
しかし、どのように考慮したのか、あるいは敵の動きを知るために実施多通信情報等について述べられている。

・ 信号員が挙げた信号機に意味は、信号書をひかなければわからない。(保全に考慮した書き方)
・ 潜水艦の出没する情報は、東京海軍通信隊で総合判断したものを送る。敵の電波をキャッチしようとして対敵班が聞き耳を立て、方位測定をする。
・ 米軍は、暗号解読で、こうげき目標がミッドウェーで、作戦が「MI」と呼称する事を知っていた。
・ 敵に察知されることを防ぐための電波管制は守られたか?
・ 敗因の分析に「暗号解読」について触れられていない。
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