暗号戦史
「ニ行 作品」
作品名 ニイタカヤマノボレ―12月8日の真珠湾―  (DAY OF INFAMY) 「破滅の日」改題
著者名 ウォルター・ロード   (Walter Lord)  (訳:大久保 康雄)
初出:1957:「破滅の日」
   ;早川書房

発行日:1962.11.30
出版社:早川書房
形式:新書

目次
第1章 美しい眺めじゃないか
第2章 夢がほんとうになった
第3章 門が開かれた―夜明けの光だ
第4章 ここでなにが起こるか、見たら驚くぜ
第5章 まあ、心配するな
第6章 ジョー、出かけるにはいい日じゃないか
第7章 奴らがアメリカに腹を立ててるってことも知らなかったよ
第8章 奴らに何か投げつけずにゃいられないんだ
第9章 戦争にネクタイはいらんよ
第10章 志願者が3人ほしいんだ、きみときみときみだ
第11章 司令、父母がこの剣をくれたのです
第12章 おれたちはもう行くぞ―華々しく自爆してくれよ!
攻撃に関する事実
ストーリーの概要

「ニイタカヤマノボレ」の暗号電報は、洋上遥かハワ イめざして航行中の日本奇襲艦隊にとんだ !
 運命の日、昭和16年12月8日払暁、乾坤ー捕の大奇襲作戦は敢行されたのである。その日、ハワイではいつもの日曜の平和な朝をむかえていた。太陽は暖かく、雲は高く、すべてのものを考え合わせてみても申し分のない日だった。戦艦アリゾナでは日曜礼拝のため、水兵たちは艦尾で飾りつけをしていた。
 艦隊牧師のマッカイアはー人の水兵をふりむいて言った。「ジョ一、 出かけるにはいい日じゃないか ! 」多くの兵隊たちは クリスマスのことを考えていた。買物をするにはあと15日しかなし。倉庫係兵曹コンナーは戦艦カリフォ ルニアの手旗信号室に坐って贈物を包んでいた。
 戦艦メリーランドのショート水兵は機銃室にもぐりこんでクリスマスカードを書いていた。午前7時55分、真珠湾のあらゆる方角から飛行機が近づいてきた。カリフォルニア乗組員は叫んだ。「ロシアの空母が訪問してきたにちがいないよ。見ろよ、赤い丸をつけているぜ」
 それより数分前、攻撃隊の淵田中佐は旗艦赤城に打電していた。『われ奇襲に成功せり ! 』
 その頃、米国太平洋艦隊司令部からようやくキムメル提督に報告が届いた。『真珠湾空襲 ! これは演習にあらず!』
終戦以来、日米両国の戦闘生存者数百人とインタビューし、また厖大な記録を駆使して完成された完壁な真珠湾奇襲の全貌である。ここに描かれた日米数万の将兵とハワイ市民たちの人間群像は、21年前のあの日の思い出をまざまざと思い起すにちがいない。

・ 開戦直前の日米両軍の戦略等の記述・・・・戦史的
・ 司令から水兵、一般市民の影のエピソード・・・・裏面史的
・ 素材の扱いや叙述の方法・・・・小説的

暗号について
* ハワイのFBIが傍受した電話
  東京の読売新聞からホノルルの森歯科医宛て:高い国際電話で、花の話などするだろうか?
  暗号か?・・・三人の将校は悩むが・・・
* 日本軍は、1ヶ月に2回も呼び出し符号を変えた・・・・どういう意味だ?
* 12が2日、「ニイタカノボレ」が打電された。
* 艦艇の信号旗
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