作品名 |
日本軍の小失敗の研究 |
著者名 |
三野 正洋 |
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発行日:1995.10.26
出版社:光人社
形式:四六判 |
目次
第1部
第2部
第3部 |
ストーリーの概要 |
1000万の生命が失われた太平洋戦争の終結から50年、ユニークな視点から平易な表現で斬り結ぶ敗因の究明と分析。
「敗者の側にこそ教訓は多く残っている」―大学工学部で教鞭をとるかたわら、シミュレーション戦記の書き手としても知られる著者が満を持して世に問う、日本という国と日本人、アメリカという国とアメリカ人を考える書
第1部
・日本陸軍の無謀 ・補給について ・統一化、標準化の失敗 ・用兵者の無能 ・差をつけたがる日本軍 ・硬直した頭脳 ・人命救助の損得 ・民間人と女性の活用 ・名人の養成と新技術 ・情報の収集と分析について
第2部
・恐ろしいほどの思い上がりと無駄/陸軍が造った潜水艦と航空母艦 ・潜水艦をめぐる問題 ・航空機と牛車 ・戦病死と破傷風のワクチン接種 ・機会力と土木工事部隊 ・拙速による戦闘機隊の悲劇 ・「マニュアルと取扱説明書」 ・重砲の悲哀 ・航空用エンジンをめぐる無駄使い ・スキップ・ボミング ・航空母艦をめぐる問題 ・ダメージコントロールの思想 ・暗号解読技術 ・歩兵銃の実態と自動小銃の開発 ・無線通信をめぐる三つのエピソード ・アメリカの自由
第3部
・日本軍の優れていた部分:@日本海軍の場合 A日本陸軍の場合 |
暗号について |
*暗号解読技術
・日本軍の最高機密の暗号が、米情報部により解読されていた事実
・開戦にいたる日米交渉の経過 ・ミッドウェー作戦 ・山本五十六大将の異動計画
・米ブラック・チェンバーによるワシントン会議における日本外交暗号の解読
・暗号解読は、確率論、数学、物理学、統計学を駆使して取り組む大作業・・・数十人の将校等では駄目
・日本も米の外交暗号、中国の暗号等を解読はしていた
・暗号には、作成と解読がある。・・・・作成能力が低ければ解読能力も低い
・日本軍:命令の暗号化を徹底・・・簡単な電文、緊急の際も暗号化
米軍:緊急時には平文発信許可・・・キャッチされても対応に時間がかかる
重要な電文は高度な暗号使用
*無線通信をめぐる三つのエピソード
1 無線電話の活用・・・・特に航空機、機甲戦闘、高速艇の運用
2 無線電話の新技術
・短距離専用無線電話の開発
・咽喉マイクの開発
3 平文使用の是非
・敵艦隊発見の報告・・・暗号化は時間がかかり、対応に遅れ
・日本軍:平文禁止
・米軍:支援要請、救助要請、緊急報告等、平文可
・暗号を解読される危険より、情報の早期伝達の重要性を重視
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