暗号戦史
「ニ行 作品」
作品名 日本の戦争   なぜ、戦いの踏み切ったか?
著者名 田原 総一朗
発行日:2000.11.20
出版社:小学館
形式:四六判
目次
第1章 富国強兵
  ―「強兵」はいつから「富国」に優先されたか
第2章 和魂洋才
  ―大和魂とはそもそも「もののあはれを知る心」だった
第3章 自由民権
  ―なぜ明治の日本から「自由」が消えていったか
第4章 帝国主義
  ―「日清・日露戦争」「日韓併合」は「侵略」だったのか
第5章 昭和維新
  ―暴走したのは本当に「軍」だけだったか
第6章 五族協和
  ―「日本の軍事力でアジアを解放」は本気だった?
第7章 八紘一宇
  ―日本を「大東亜戦争」に引きずり込んだのは誰か
 
ストーリーの概要
 「情けない戦争はこうして始まり、情けない結果にまっしぐらに突入していった」。
 誰も勝てないと知っていた太平洋戦争に日本はなぜ突入したのかを検証する著者は、幕末維新からの政治の流れに遠因を求める。
 ジャーナリストとして、さまざまな研究者に次々と疑問を投げかけ、意見を求めて歩く。その結果、日露戦争と明治維新の英傑たちとの世代間闘争が直結していたこと、満州国の事情を調べたリットン調査団の報告書の意外な内容、二・二六事件は陸軍内部闘争の結果であったなど、これまでの常識を覆すような事実が次々に明らかになる。
 当時の国のスローガンとなる象徴的な漢字4文字の成語(とそれが表すもの)が、政治家や軍人の行動に影響を与えてい。
 幕末の志士たちのバイブル『新論』に現れた「富国強兵」から、近衛内閣が用いた「八紘一宇」まで、7つの成語が取り上げられているが、それらはあるとき独り歩きを始め、ついには言い出した本人をも裏切る。
 たとえば、石原莞爾は、満州建国のために「五族協和」を唱えるが、その成語に振り回されて中国大陸での戦線縮小に失敗する。
 成語は日本の世論となり、明治、昭和の両天皇も逆らえなかった。あの東条英機ですらアメリカとの戦争が無謀であると知っていた。なのに、「八紘一宇」という成語に突き動かされた軍部と国民の声が、嵐のように東条に叩きつけられる。
暗号について
第7章 八紘一宇
*日本を追い詰めたアメリカの「マジック」
 ・外交交渉において、米によりの本の暗号は解読されていた。
 ・マジックこそが、太平洋戦争に敗れた原因の一つである。
*なさけない戦争はこうして始まった
 ・日米交渉における日本側の「乙案」は、暗号解読により米には分かっていた。
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