暗号戦史
「ニ行 作品」
作品名 日本陸海軍の生涯    相克と自壊
著者名 吉田 俊雄
発行日:1999.6.20
出版社:文藝春秋
形式:四六判
目次
序章 明治維新と日本陸海軍
第1章 名将たちの時代
第2章 官僚化する船乗り
第3章 作戦あって戦争なし
第4章 開戦から終戦へ
終章 上級指揮官の条件
ストーリーの概要
 海軍・陸軍の「親」たちが残した遺産とは何か?
 閉鎖エリート教育は、なぜ破綻するのか?
 明治から始まる破局への道を綿密に辿り、太平洋戦争を根底から問い直す決定的論考。
過保護の中で自己抑制を失う陸軍、成功体験に拘束されて現実対応力を無くす海軍。
 両者の対立は、昭和期に入ってより表面化していく。

目次の細部
序章 明治維新と日本陸海軍

第1章 名将たちの時代
・松下村塾の精神 ・「町人百姓に何ができるか」 ・山形有朋の「過保護」体質 ・山本権兵衛の激烈な性格 ・勝海舟が教えた基本理念 ・イギリス流現実主義 ・軍事オンチの政治家たち ・「戦艦中心主義」と成功体験 ・総力戦の時代へ ・ノモンハン事件の教訓
第2章 官僚化する船乗り
・館長の担う重責 ・三角波と船乗り魂 ・天才教育か、画一教育か ・「護送船団方式」に陥る海軍 ・作戦計画を無駄にしたもの
第3章 作戦あって戦争なし
・作戦一本槍の幕僚長たち ・図上演習は有効だったか ・仲違いの根底にあるもの ・軍縮条約とテロリズム ・「軍の論理」と「既成事実追認」 ・元首の意思より「省益」
第4章 開戦から終戦へ
・希望的観測への逃避 ・相互無理解のまま共同作戦へ ・山本五十六長官の真意 ・真珠湾とアメリカの誤認 ・緒戦の大勝はいかに潰えたか ・人を活かすシステムの欠陥 ・日本を救った昭和天皇の識見 ・御前会議でもツジツマあわせ ・「小乗的意見第一」の週末
終章 上級指揮官の条件
暗号について
第3章 作戦あって戦争なし
 *日本が軽視していたのは、米が心得ていたため、日本は最後まで手も足も出なかったが、暗号解読
  ・日本海軍は純情無垢だった
   軍令部3部長・・・「人が内緒にしたいと思っているものを、横合いからコッソリ盗み聞きしようなどもってのほかだ。フェアでないことをするな」
   病気上がりの士官を一人か二人・・・「無理せんでもええ。ぼつぼつやれや」・・・米海軍の暗号は難攻不落
   「とてもこれは」「そうか、ムリか」・・・・これで終わり

第4章 開戦から終戦へ
 *真珠湾とアメリカの誤認
  ・CIAの公開文書・・・
   「真珠湾―当時と今日の評価」(情報士官の意見を捻じ曲げたアメリカの固定観念と希望的観測)
   「国家見積の主目的」(第2の真珠湾を避けるために)
  ・・・米政府は日本政府の最高機密である外交暗号を解読していた(マジック)
    風暗号にも気づいていた。
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