作品名 |
沖縄戦における日米の情報戦 −暗号・心理作戦の研究 |
著者名 |
保坂 廣志、 林 博史、 比嘉 要 |
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発行日:平成18年3月
出版社:琉球大学
学術リポジトリ掲載
(海外学術調査研究成果報告)
形式:PDF
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目次
論文編
*日米両軍の沖縄暗号作戦 保坂廣志
*沖縄戦における米軍心理戦研究の課題 林 博史
*心理戦における米軍の宣伝ビラの目的と効果 比嘉 要
資料編
@米軍の沖縄暗号作戦報告書 保坂 廣志
A情報将校捕虜尋問調書 保坂 廣志
B米軍の心理戦に関するレポート 林 博史
C沖縄戦における米軍による押収文書 林 博史
D沖縄戦における米軍の宣伝ビラ 比嘉 要
E米軍による対日宣伝ビラ 比嘉 要
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ストーリーの概要 |
今次大戦で日・米軍最後の地上戦が行なわれた沖縄戦で、日米両軍はいかなる情報戦(暗号とその解涜、心理作戦、諜報活動等)を展開したかについて解明。
沖縄戦は、ある面で情報戦を主とする近代戦であり、総力戦でもあった。日本軍は、漢字という記号を武器に、それを数字に変換し、解読不能といわれた近代略号を使用し地上戦を展闘したといわれている。
しかし、情報関係記録が焼却処分され、原資料が国内にはほとんど存在しないため実態は不明である。そこで米国各地に保管されている沖縄戦閔係資料の中から、主として情報戦関係資料を収集し、見えざる沖縄戦を多角的・総合的観点から研究した。
さらに米軍は沖縄戦において、日本軍・民間人に対する大々的な心理作戦を展開した。それは、ある時は敵の戦意をくじき、ある時は救命とも覚しき投降動勧告ともなり、大がかりな軍事作戦が展開されたことが知られている。
米国内の大学図書館や公文書館を訪ね、資料の追跡とそれら資料の関連性等を検証し、新たな観点からその理論や展開、実例などを考察した。また、米軍の心理戦のビジュアルな面での分析も実施した。
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暗号について |
論文編
「日米両軍の沖縄暗号作戦 保坂廣志」
1米軍による沖縄の戦略情報の収集
(1) 海上・陸上情報
・第32軍の至急電文の解読資料
・マジック・極東概要第159号、同第177号
(2) 航空情報
・航空作戦関係解読電文
2 沖縄守備軍の暗号作戦
(1) 第32軍の暗号準備
(2) 沖縄地上戦での守備軍の暗号作戦
・4桁暗号=乱数表と計算表を用いての方式
・4桁暗号=乱数表による非算術方式
・かな暗号の組立て
・第62師団かな暗号 ・同・数字暗号(444システム) ・同・数字暗号(321システム)
(3) 平文線の組立
(4) 乱数線の指示と暗号電文の発生
(5) 区別符リストと最終暗号の組立
(6) 最終暗号電文
(7) 暗号翻訳の手順
3 米軍の沖縄暗号作戦
(1) 臨時無線情報隊交通分析班の暗号作戦
(2) 沖縄戦で捕獲した日本軍暗号
(3) 米太平洋区域司令部チームと特別情報保全将校の暗号作戦
4 日本軍暗号のおごり
*沖縄戦における米軍心理戦研究の課題 林 博史
*心理戦における米軍の宣伝ビラの目的と効果 比嘉 要
資料編
@米軍の沖縄暗号作戦報告書 保坂 廣志
第1章 はじめに
第2章 情報・更新網の復元
第3章 暗号解読
第4章 分析手順
第5章 勧告
付録
A情報将校捕虜尋問調書 保坂 廣志
1 捕虜のデータ
2 評価
3 総合通信情報
4 総合暗号解読情報
付録
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