暗号戦史
「レ行 作品」
作品名 聯合艦隊作戦室から見た太平洋戦争 参謀が描く連合艦隊興亡記
著者名 中島 親孝
初出版:S63.10;光人社

発行日:1997.10.10
出版社:光人社
形式:文庫
目次
第1章 万里の波濤―第二艦隊参謀時代(一)
第2章 驕慢の返礼―第二艦隊参謀時代(二)
第3章 敗北の構図―第三艦隊参謀時代(一)
第4章 南溟の砲声―第三艦隊参謀時代(二)
第5章 運命の決断―聯合艦隊参謀時代(一)
第6章 最大の海戦―聯合艦隊参謀時代(二)
第7章 落日の山河―海軍総隊参謀時代
付:  日本海軍の情報活動の概要
ストーリーの概要
著者・中島氏は、海軍兵学校54期、昭和10年海軍大尉の時、五水戦の水雷参謀を振り出しに、その海軍生活のすべてを、軍令部と艦隊の参謀として勤めた。太平洋戦争が始ってからも、緒戦の蘭印方面で第2艦隊、ソロモン方面で第3艦隊(機動部隊)、マリアナからレイテにかけての苦戦では連合艦隊、と第1戦の艦隊参謀を勤めた。
日本海軍の全作戦の機密の作戦計画、指導に従事した貴重な経験に基づき、参謀と言う仕事の内容と苦心、各海戦で果たした役割、帝国海軍の運命を詳細に記述。
特に、通信参謀でありながら実質的には、情報参謀として敵情を如何に判断し、司令官を補佐してきたかについての体験談は貴重な資料である。
暗号について
第1章 万里の波濤―第二艦隊参謀時代(一)
 ・ 作戦室の店開き:通信参謀兼情報参謀として、英米海軍通信の傍受実施。
 ・ 薄氷を踏む30時間:味方艦隊内の電報を傍受し、作戦の参考にした。

第2章 驕慢の返礼―第二艦隊参謀時代(二)
 ・ 米軍の暗号解読:終戦後、米国の機密文書公開により日本の暗号が解読されていた事が判明。
  ・ ミッドウェー海戦時、「D」暗号が解読されていた。
  ・ 「AF」・水不足の電報により「ミッドウェー」を確認は疑問。暗号書の現物を入手していたのでは?
  ・ 潜水艦「伊124潜」あるいは、「4号監視艇」から?米軍が引き上げ。
 ・ 利用しなかった情報:作戦参謀は通信情報を軽視

第3章 敗北の構図―第三艦隊参謀時代(一)
 ・ 通信、レーダーの重視:航空母艦の通信、暗号

第4章 南溟の砲声―第三艦隊参謀時代(二)
 ・ 巨星落つ:山本長官機の撃墜、米軍による暗号解読
 ・ 盗まれた?沈潜の暗号書:D暗号の仕組み、沈潜からの暗号書引き上げ、暗号書の処理指示、日本海軍の通信諜報
第5章 運命の決断―聯合艦隊参謀時代(一)
 ・ 「長門」「武蔵」の作戦室:作戦室における機能、特信班の活躍
 ・ 司令部はじめて陸上へ:通信諜報
 ・ ついに連絡とれず:海軍乙事件

第6章 最大の海戦―聯合艦隊参謀時代(二)
 ・ 「大淀」の作戦室:
 ・ 第1戦闘指揮所:日吉における通信、電報処理
第7章 落日の山河―海軍総隊参謀時代
付:  日本海軍の情報活動の概要
 1 日本海軍の通信諜報
  ・ 暗号解読、暗号被解読の問題、米艦隊通信の研究、開戦後の通信情報、通信諜報の効果と限界
 2 日本海軍の情報活動
 3 日本海軍の情報活動の特徴
 
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